闘将・星野仙一は名参謀・島野育夫がいたからこそ勝てた 「俺があんたの寿命を縮めた」涙の弔辞
島ちゃんとはいつもこんな話になった。
どこの監督とはいえないが、試合中から敗因のコメントをはや、用意しているのがいた。ピンチを迎えると、試合から目を離して、貧乏揺すりをしているのがいた。あくまで聞いた話だが、要は……捨て身であること、滅私奉公できること。性格がいいだけでできるほど、監督なんて甘くない。
虎の生え抜きを回顧すると、中村勝広に参謀はいたか。真弓明信には? 和田豊には誰がいた? 彼らにはともに死する覚悟を胸に抱く忠臣がいなかったような気がする。球団に物申す強さがなかったような気がする。要は善人なのである。善人に勝負の達人がいるのをお目にかかったことはない。
※この原稿は2021年、日刊ゲンダイ「阪神特別号」に掲載されました。


















