著者インタビュー
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「日本の貧困女子」中村淳彦氏
2019年4月に上梓した「東京貧困女子。」では、奨学金という名の借金を抱えて風俗で働く女子大生や、障害年金だけで2人の子を育てるシングルマザーなど、貧困に喘ぐ東京の女性たちの悲惨な現実がルポされてい…
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「叛逆老人は死なず」鎌田慧氏
リュックのポケットにペットボトルを入れた男女が、地下鉄永田町駅や国会議事堂前駅に降り、キリッと前を見て地上へ。国会議事堂に近づいていく。 原発や沖縄の基地問題をはじめ、安倍政権に「黙ってられ…
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「人生を変えるサウナ術」松尾大氏
サウナが大ブームだ。サウナを題材にした漫画「サ道」やTVドラマが注目され、オリエンタルラジオの藤森氏など若いサウナー(サウナ愛好者)芸能人や経営者が増え、サウナを軸にした旅行企画も人気だ。本書はそん…
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作家・森沢明夫氏 「幸せとは小さなドラマに気づくこと」
どこにでもある日常を人情味豊かに描き、その多くが映画やドラマ化されてきた作家・森沢明夫氏による1カ月読み切りの5話連作長編小説「水曜日の手紙」が、いよいよ来週月曜日からスタートする。5月掲載の第1話…
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「グッバイ、レニングラード」小林文乃氏
ソ連崩壊直前の1991年7月、当時10歳だった著者は、テレビ局が応募した「こども特派員」としてモスクワにいた。 「私にソ連行きを勧めたのは、かつて学生運動に身を投じ、ソ連に憧れを抱いていた父で…
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「奇跡の四国遍路」黛まどか氏
徳島県の第1番・霊山寺から第88番・大窪寺まで、四国一周を時計回りに、弘法大師ゆかりの88札所寺院を巡る四国遍路がブームだ。団体ツアーや車で回る巡礼者が多いが、本書は、昨年4月から6月にかけて約14…
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「定年入門 イキイキしなくちゃダメですか」髙橋秀実氏
「定年は法律で定められたものではないんです。いつ頃から始まったのか、正確な歴史もわからずじまい。定年関係の本を読んでも、定年自体に疑問を呈するものはない。定年後、充実した人生を送るにはどうするべきか、…
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「日本人が知らされてこなかった『江戸』」 原田伊織氏
「処方箋のない現代、何を材料にして次の時代の青写真を描くのかと考えたとき、幸いなことに日本人は、江戸という素晴らしい時代を持っています。これを誰が土の中に埋めちゃったんだという怒りに近い気持ちが私には…
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「原発事故と『食』」五十嵐泰正氏
社会学者の著者が、「食風評」が起こる市場のメカニズムや消費者心理、マーケティングなど複雑に絡み合う風評の構造をさまざまなデータや学術的見解を用いて俯瞰した論考集だ。 「そもそも風評というのは、…
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「ルポ川崎」磯部涼氏
川崎といえば、JRの駅前の大型モール、あるいはソープ街や競輪場、競馬場のイメージを抱く人が多いかもしれない。しかし今、臨海部のエリアが「川崎サウスサイド」と呼ばれ、ラッパーの聖地となっている。 …
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「シャーデンフロイデ」中野信子氏
“メシウマ”というネットスラングがある。「他人の不幸で今日も飯がうまい」の略で、他人の失敗や不幸をさらし上げて批判しながら、大盛り上がりしている際に使われる言葉だ。 あなたは、「何と見苦しい…
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「男性という孤独な存在」橘木俊詔氏
ここ数年、若者の結婚願望率が低下しているという。特に男性のそれが顕著で、30年前は結婚願望なしが4・5%だったのが、2015年には12%に。中でも最大の低下を示しているのが20代男性だ。 「あ…
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「オリンピック恐慌」岸博幸氏
平昌オリンピックが開催中の今、2年後の東京オリンピックに思いを馳せている人も多いことだろう。何しろ、日本経済も久方ぶりの上向き傾向にあり、関連施設建設やイベント需要のピークを迎えるこれからの2年間は…
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「ご先祖様、ただいま捜索中! あなたのルーツもたどれます」丸山学氏
自分の先祖をどこまで把握しているだろうか。せいぜい曽祖父母あたりの人がほとんどではないだろうか。 「先祖調査の依頼は主に40~60代で、親が亡くなったことがきっかけという方が多いですね。でも、…
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「グループサウンズ文化論」稲増龍夫氏
著者は、80年代に深夜放送で聴いたのを機に、突如グループサウンズ(GS)にハマった。 GSが流行した中学・高校時代は「子供っぽい」と傾倒せず、ロック、ジャズの愛好家となり、1万枚のジャズレコ…
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「動物園ではたらく」小宮輝之氏
自然交配では29年ぶりにパンダの赤ちゃん、シャンシャンが誕生し、賑わいを見せる上野動物園。本書は、その上野動物園で園長を務め、数多くの伝説をつくった“ミスター動物園”による、知られざる動物園の舞台裏…
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「東京発 半日旅」吉田友和氏
「半日旅」とは、思い立ったらすぐに実行できる旅のこと。 「私の旅行作家としての得意ジャンルは、もともと短期旅行なんです。週末土日で海外旅行とか、10日間で世界一周とか、日帰りで香港に行くとか、当…
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「シルバー民主主義の政治経済学」島澤諭氏
日本は今、かつての栄光の日々を忘れられないまま、右肩上がりの時代に形成されたシステムを後生大事に維持してきた結果、政府財政や社会保障制度の破綻が待ったなしの状況に陥っているのが現状だ。 「働き…
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「捨て猫に拾われた男」梅田悟司氏
猫好きが陥りがちな溺愛系の本ではない。可哀想な境遇の猫に涙を誘う物語でもない。著者は極めて冷静に、保護猫と暮らすことで得られるメリットを淡々と挙げていく。まさかのビジネス本、よもやの自己啓発本と言っ…
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「クルマを捨ててこそ地方は甦る」藤井聡氏
地方都市の衰退が問題視されて久しい。商店街はシャッター街と化し、地元にいるのは高齢者ばかり。若者の流出が原因というのが“定説”だが、著者はその説に待ったをかける。 「人口の減少が地方衰退の原因…