著者インタビュー
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「電柱鳥類学」三上修氏
鳥はなぜ電線に止まるのか? なぜ感電しないのか? 電柱をこよなく愛し、スズメやカラスなど、都市に暮らす鳥を研究してきた鳥類学者が、鳥と電柱の関係を解き明かしたユニークな一冊を上梓した。 …
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「タブレット純のムードコーラス聖地純礼」タブレット純氏
「ムードコーラス」という音楽ジャンルをご存じだろうか。演歌でもなく歌謡曲でもなく、ムードコーラス。 本書は昭和時代にブームを巻き起こしながら、忘れられた音楽ジャンルであるムードコーラスにスポッ…
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「ウンコはどこから来て、どこへ行くのか」湯澤規子氏
「ウンコは汚物に生まれるのではない、汚物になるのだ」 プロローグのこの一節に、本書のエッセンスが凝縮されている。生きるために重要で身近な存在のはずが、社会から排除されつつある私たちのウンコ。そ…
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「夫のLINEはなぜ不愉快なのか」山脇由貴子氏
夫側からすれば、どうにも納得しかねる本書のタイトル。必要な伝達事項を送っただけのLINEで、妻が不愉快になるなんて。いったい何が気に食わないのか。 「基本的に男性は、何かを伝える必要が生じたと…
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「冬の狩人」大沢在昌氏
「佐江は見てくれの悪い、冴えないおっさんなんだけど、反骨精神の塊で心が強い。前作で死なせるつもりだったんだけど、仏心が起きて、つい生かしてしまった。それで、続編ができたということです」 累計2…
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「龍神の子どもたち」乾ルカ氏
これまで少年少女を主人公にした青春小説やミステリーなど幅広いジャンルで作品を手掛けてきた著者。最新作では、今も議論が分かれる土地開発を背景に、生活や慣習などでの“新旧”住民のさまざまな違いや、子供た…
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「黒魔術がひそむ国」春日孝之氏
「大統領の正確な誕生日なんて確認できっこない」 なぜなら黒魔術で呪われるのを恐れているから――。 本書は、ミャンマー情報省幹部のこんな話から始まる。著者は毎日新聞でアジア総局長を務めた…
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「万葉ポピュリズムを斬る」品田悦一氏
新年号が「令和」と決まった時、著者の文章がツイッターで拡散された。年号の典拠となった「万葉集」の解釈を巡り、政権を舌鋒鋭く批判したものだった。 本書は話題となったその文書に加え、我々が今、「…
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「山へようこそ」石丸謙二郎氏
俳優の石丸謙二郎氏が、人生初となるエッセーを上梓した。「世界の車窓から」のナレーションを彷彿させるやわらかな文体でつづられているのは、山登りの魅力とそのノウハウ。実は著者、山歴50年の大ベテランなの…
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「ジジイの片づけ」沢野ひとし氏
新型コロナウイルスの感染で家で過ごすことが増え、「ちょっと片づけでもするか」と重い腰を上げた人も多いのではないか。本書は、御年75歳の著者が片づけの意外な効用や、片づけにまつわるエピソードをユーモア…
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「新橋パラダイス」村岡俊也氏
今もなお、戦後闇市から脈々と醸成されてきた混沌がひろがり、昭和のにおいが色濃い新橋駅前ビルとニュー新橋ビル。再開発計画で失われようとしているこのディープなビルに通いつめ、その全貌と情緒あふれる人間模…
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「ルポ 新大久保」室橋裕和氏
「新大久保が好きで歩き回っているうちに、単なるコリアンタウンではないことがわかってきたんです。韓国人以外の外国人も多く、活気があって、東南アジアの下町のよう。もっと知るには実際に暮らしてみるしかないと…
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「同姓同名」下村敦史氏
江戸川乱歩賞の受賞から6年。最新作となる本作は、前代未聞のミステリーである。何しろ、登場人物が全員“同姓同名”。何と10人以上の「大山正紀」が激しく交錯する、非常に挑戦的な作品だ。 「SNS社…
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「『コロナうつ』かな?」和田秀樹氏
新型コロナウイルスの感染対策として推奨されたステイホーム。自粛は解除されたが今なお多くの人が外出を控えている。そんな中で、気分がめいる、気分がブルーだと訴える人が増えているという。 「新型コロ…
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「新型コロナと貧困女子」中村淳彦氏
コロナ禍による緊急事態宣言で歌舞伎町には人影がなくなった。 こっそり営業するホストクラブもあったが、“濃厚接触”でしか生きられない風俗嬢やキャバ嬢は「政府は私たちに死ねって言ってるんでしょう…
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「免疫力」藤田紘一郎氏
「感染しても、発症しないことが最も重要」 新型コロナウイルスについて、本書の冒頭ではこう強調されている。「絶対感染しない」ではないのがポイントだ。本書は感染免疫学の専門家として50年近く研究を…
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「自粛バカ」池田清彦氏
危機に直面すると、人は本性をむき出しにすることが多い。では、新型コロナウイルスのパンデミックは、日本人のどのような本性を明らかにしたのか。自粛警察の出現などからわかる日本人の〈不思議な感性〉を、歴史…
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「ドキュメント 感染症利権」山岡淳一郎氏
すでに9月に入り、間もなく秋を迎えようとしている今、国の新型コロナウイルス対策は進歩しているとはとても思えない状況だ。 「往々にして、政府は感染症の影響を小さく見せたがります。緊急事態宣言の解…
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「お酒の経済学」都留康氏
コロナ禍によりオンライン飲み会が大盛況だ。酒場と違い、皆と酒やつまみを合わせる必要はなし。ビールに日本酒に焼酎、ウイスキーやワインなど多種多様な酒が画面に映る。 「今の日本は手軽にスーパーやコ…
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「かくされてきた戦争孤児」金田茉莉氏
「私たち孤児は、国からおにぎり1つもらっていません。国に捨てられ、歴史から消されてきました。軍人や軍属にはこれまで60兆円も恩給が支払われているのに……」 穏やかに愛犬をなでていた85歳の著者…