今日の新刊
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「アンダーグラウンド・マーケット」藤井太洋著
2018年、東京に流入した移民は1000万人を超えたが、彼らには低賃金労働しかない。彼らは母国への送金のために税金のかからない仮想通貨N円を利用していた。就職に失敗した就職難民の木谷と鎌田の仕事は、…
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「美森まんじゃしろのサオリさん」小川一水著
交番もない限界集落の美森町で、何か事件が起こると登場するのが〈町立探偵〉の貫行詐織と岩室猛志。今回は死体が動いたという知らせが。樫原家で、腎臓病で亡くなったおばあちゃんを座敷に寝かせておいたのに、翌…
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「エッセイをどう書くの?こう書いた!」辻真先著
エッセーを書くには〈起承転結〉が重要で、冒頭で「このエッセーは、あなたをこんな世界にお連れします」という公約をしなくてはいけない。本書では、目慣らし手慣らしのために著者が書いたエッセーを俎上に載せて…
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「腐ったリンゴをどうするか?」釘原直樹著
職場の〈腐ったリンゴ〉、つまり手抜きをする人間がいると、それが全体に広がってしまう。そのために〈腐ったリンゴ〉を排除することが必要になる。対策としては個人や集団に対して目標を提示したり、パフォーマン…
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「風の如く久坂玄瑞篇」富樫倫太郎著
1863年、8月18日の政変で宮門警備の任を解かれた長州藩は、武装して京に上り汚名をそそごうとする進発派と、力を蓄えることに専念すべきだとする割拠派の主導権争いで紛糾していた。京にいた久坂玄瑞は、伊…
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「ティーンズ・エッジ・ロックンロール」熊谷達也著
中2のときから組んでいたバンドを解散した高2の匠は、仕方なくバカにしていた軽音楽部に入部することにした。部室のドアを開けると、女生徒がひとり、絵を描いている。それが部長の遥だった。後日、匠は遥に喫茶…
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「非情のススメ超訳 韓非子」永井義男編訳
今の日本には、人間は利己的な存在だからこそ、より良い社会をつくるにはどうしたらよいかという策を述べた「韓非子」が必要である。例えば、「事は密を以て成り、語は泄を以て敗る」という言葉がある。よく「事前…
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「悪女図鑑」 「悪女の真相」研究班著
ローマ帝国第4代皇帝クラウディウスの妃メッサリーナは30歳以上も年上の夫では満足できず、夜な夜な怪しげなパーティーを開いたり、俳優を愛人にしたりしていたが、それでも満たされなかった。そこで、宮殿を抜…
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「群れから、離れよ!」川北義則著
会社という組織の中にいると飼いならされた羊になる。その他大勢から抜けだすためには、群れから離れる努力をしなければならない。 「出る杭」ではなく、「出すぎる杭」になることを著者は勧めている。 …
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「日本とスペイン文化交流の歴史」坂東省次、椎名浩著
日本に来たスペイン人といえば、まず挙げられるのが、1549年、キリスト教の布教に訪れたフランシスコ・ザビエルだ。 400年後、産経新聞京都支局の記者だった福田定一(司馬遼太郎)は、ザビエル来…
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「アンタッチャブル」馳星周著
人身事故を起こした宮澤は捜査1課から公安部外事3課に左遷された。上司は東大卒のスーパーエリート・椿警視だが、彼はベタぼれだった妻を無能だとみていた同僚の塚本に寝取られて以来、おかしくなったという噂だ…
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「後半生のこころの事典」佐藤眞一著
人生の後半には、退職、親の死などさまざまなライフイベントに出合う。特に退職後の生活は夫婦の心のすれ違いが起こる。専業主婦は、社会的評価を得たいと思い、家事を効率的に済ませて趣味のサークルやボランティ…
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「会話の全技術」齋藤孝著
スピードが重視される時代には、用件を手短に伝えながら人間性も感じさせるコミュニケーション力が必要だ。人を動かすためには声が相手の耳と心に届くことが重要で、音読をして歯切れの良さを身につけることを勧め…
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「涙のあとは乾く」キャサリン・ジェーン・フィッシャー著、井上里訳
2002年、横須賀の米軍基地の近くで恋人を待っていたとき、著者は米兵にレイプされた。神奈川県警は捜査やレイプの証拠保全は後回しにして、ショックを受けている著者を犯行現場に連れていき、体に巻き付けた毛…
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「破落戸(ごろつき)」諸田玲子著
北町奉行所の定町廻り同心、篠崎弥左衛門の懐刀の瓢六はある日、阿部伊勢守の兄、不争斎に仕える奈緒に呼び出された。西洋医術の心得のある医者、江庵の家の内情を探ってほしいと言う。この家を訪れた書肆、武士、…
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「誘神(いざないがみ)」川崎草志著
〈青い所〉で斉原柊一は老婦人に「あなたは、お亡くなりになっています」と告げた。老婦人の姿は消えた。柊一は岩尾野町でツゲサンと呼ばれる家に生まれた。生者の世界と死後の世界の境でさまよう者に死を宣告する仕…
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「日米開戦の正体」孫崎享著
安倍首相が、紛争国から脱出する日本人を乗せる米国の船を守るためという詭弁を弄して集団的自衛権を主張している。米国国務省は、米国政府の輸送手段で米国市民以外の者を搭乗させることはないと言明しているのに…
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「山月庵茶会記」葉室麟著
かつて黒島藩の勘定奉行を務めた柏木靱負が豊後に帰ってきた。柏木は16年前、家老の座を土屋左大夫と争って敗れ、藩政から身を引いた。それだけではなく、妻の藤尾が不義密通の疑いをかけられて自害するという悲…
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「21世紀のマダム・エドワルダ」大岡淳編著
2013年に、阿佐谷でジョルジュ・バタイユ原作の「マダム・エドワルダ」が人形劇で上演された。人形のデザインを担当したブブ・ド・ラ・マドレーヌ氏は、以前フランスで、その土地の観客がどういう生活をしてい…
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「子宮頸がん ワクチン事件」斎藤貴男著
2009年に日本で子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)が承認されてから13年までに328万人もの少女に接種された。だが、自分の母親さえ分からなくなったり、知能が低下するという重篤な被害も出て積極的な…