高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生
ようやく本格化した臨時国会で高市首相が炎上している。火種は自民党の宿痾である「政治とカネ」。高市首相は党内の反対を押し切り、選挙の審判を受けていない裏金議員を官房副長官に起用。猛反発する野党から参院への出禁を食らう異常事態が続いている。閣僚は文春砲を被弾し、国会運営は見通せない。
■高市首相の子分にあたる「奈良の男」
渦中の官房副長官は、旧安倍派の佐藤啓参院議員。「奈良の女」である高市首相の子分にあたる「奈良の男」で、当選2回の元総務官僚。計306万円の裏金づくりが判明したが、今夏は非改選だった。官房副長官は政府と国会の橋渡し役を担うため、佐藤氏は参院議院運営委員会に出席する必要があるが、野党が拒否。衆院担当の尾崎正直官房副長官が代理説明者として対応している。
「高市氏が総裁に選出された際、公明党は『ひめゆり暴言』の西田昌司参院議員、公明を軽視する小野田紀美参院議員、裏金の禊を済ませていない佐藤啓参院議員の要職登用は容認できないと伝えていたと聞く。その時点で人事を誤れば、にっちもさっちも行かなくなるのは分かり切っていた。それで、たまりかねた石井準一参院幹事長が先月末の会見で〈こうしたことが起きないよう強く申し出ていた〉とぶちまけたのです。周囲の声に耳を貸さない高市氏は、副長官を差し替える気はないようです」(自民関係者)
5日の参院本会議での代表質問で、佐藤氏の任命責任について立憲民主党議員から問われた高市首相は「若くて優秀な将来の日本を担うべき参院議員だ」と評価。「有為な人材にはぜひ再起の機会をお与えいただき、与野党の先生方にお育ていただくことをどうかお願いする」と言ってのけた。
気分は佐藤氏の「生みの親」なのか。高市の支持基盤である保守系団体「日本会議」の谷口智彦会長は、産経新聞(10月22日付)のコラムで「自民党総裁イコール内閣総理大臣の等式が成り立たない中、最後は自分で自分の産婆役になった」と評していた。


















