GRAPHIC
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「天井美術館」五十嵐太郎、菊地尊也著
世に名建築と呼ばれる建物は、設計者の世界観や美意識が隅々にまで行き届き、みじんも破綻がない。もちろん利用者や訪問者が普段は見上げることがないような天井にも一切の妥協がない。 本書は、そんな名…
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「文豪の猫」アリソン・ナスタシ著 浦谷計子訳
かのエドガー・アラン・ポーは、「猫のようにミステリアスな作品を書けたらいいのだが」と語っていたという。彼の愛猫のカタリーナは、いつも執筆中の主人の肩の上に長々と身を横たえていたそうだ。 作家…
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「飛翔 野生の瞬間」真木広造撮影・監修
大空を自在に飛び回る野鳥たちの生き生きとした姿をとらえた写真集。書名通り、図鑑などではなかなかお目にかかれない鳥たちの貴重な飛翔シーンばかりを収録する。 表紙は餌を求め雪原を飛ぶハギマシコの…
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「旅と冒険の人類史大図鑑」マイケル・コリンズ監修、サイモン・アダムズ、R・G・グラントほか著、西崎香ほか訳
私たちの祖先は、定住するまで何千年もの間、遊牧民として生きてきた。そして、定住後も交易や戦争、巡礼、入植や征服など、さまざまな理由から移動=旅を繰り返す一方で、好奇心に突き動かされるように、未知なる…
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「辺野古 海と森がつなぐ命」中村卓哉著
民意に反して普天間基地の移転を強引に進める政権は、ついに辺野古の埋め立て工事に着手し、青かった海は投入された土砂によって茶色く濁ってしまった。 本書は、基地問題で揺れる辺野古のかけがえのない…
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「ニッポン 離島の祭り」箭内博行著
昨年、日本の「来訪神 仮面・仮装の神々」がユネスコの無形文化遺産に登録されたとのニュースで、おなじみの「男鹿のナマハゲ」らとともに紹介された「悪石島のボゼ」(鹿児島県)や「宮古島のパーントゥ」(沖縄…
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「まぼろしの奇想建築」フィリップ・ウィルキンソン著、関谷冬華訳
オリンピックまで2年を切り、さまざまな関連施設がTOKYOに姿を現しつつある。しかし、覚えておられるだろうか。いま建設中の新国立競技場は、国際コンペで選ばれた世界的建築家、ザハ・ハディッドのプランが…
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「グッとくる横丁さんぽ」村上健著
繁華街には必ず、少々のいかがわしさを漂わせ、酔客を招き寄せる横町や路地がある。そんな日本各地の「裏通り」を訪ね歩くイラストエッセー。 チェーン店や老舗が並ぶ大通りに比べて、横町や路地に軒を連…
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「どこへ行っても犬と猫」安彦幸枝著
愛犬家や愛猫家は、自宅でかわいい「うちの子」が待っているのにもかかわらず、外出先でもついついよその家の犬や野良猫に目がいってしまうものらしい。そのうち、顔馴染みの犬や猫ができたりして、家で待っている…
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「哀愁 ガリットチュウ福島のモノマネ人生劇場」福島善成著
お笑いコンビ「ガリットチュウ」のボケ担当である著者のインスタグラムのフォロワーはなんと30万人超。その人気を集める、氏が演じる哀愁漂う一般人や芸能人のモノマネ写真を編んだアートブック。 ただ…
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「いまいちばん美しい 日本の絶景」MdN編集部編
スマホを片手に世界中の人がカメラマンと化した現代。ネット上にさまざまな写真が日々蓄積され、「インスタ映え」する写真に、いささか食傷気味の世の中だが、本書を手にしたら、絶景写真というジャンルの奥深さに…
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「世界の戦争廃墟図鑑」マイケル・ケリガン著 岡本千晶訳
第2次世界大戦は、6年間の間に100カ国近くを巻き込み、7000万人もの犠牲者を出した。終結から70年以上が経ち、歴史の一ページとなりつつあるとはいえ、今なお、戦死者の遺族は深い傷を抱え、戦場となっ…
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「冒険家たちのスケッチブック」ヒュー・ルイス・ジョーンズ&カリ・ハーバート著、和田侑子訳
世界が今よりも「広かった」時代、冒険家たちは恐怖心よりも勝る好奇心を原動力として、未開の地へと足を踏み入れていった。 本書は、そんな彼らが肌身離さず持ち歩き、その冒険の始終を記録したスケッチ…
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「妖怪絵草紙 湯本豪一コレクション」湯本豪一著
4000点以上を誇る膨大な著者の妖怪コレクションから、江戸時代から明治初期にかけて出版された選りすぐりの「妖怪本」(妖怪の絵入り冊子本)を紹介するアートブック。 その一冊、「化物」は、用水桶…
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「天空の里 遠山郷・下栗 白鳥悳靖写真集」白鳥悳靖著
南アルプス山系に抱かれた標高1000メートルに位置する南信州の秘境・遠山郷の下栗の里。急斜面に張り付くようにして営々と歴史を紡いできたその古い集落に生きる里の人々の暮らしを記録したドキュメンタリー写…
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「オオカミと野生のイヌ」菊水健史監修 近藤雄生本文 澤井聖一企画・構成
環境に適応する能力に優れたオオカミは、人類をのぞく哺乳類の中で、もっとも広範囲に生息した動物だという。 人間は、自然の力強さを体現するオオカミのたくましい姿を、時に神として崇拝もしたが、自然…
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「秋田犬のおやこ」酒巻洋子写真・文
今春、オリンピックに出場したロシアのザギトワ選手が金メダルのご褒美におねだりしたことで一躍、世界中の注目を集めた「秋田犬」。ザギトワ選手に抱かれる「マサル」の姿を見て、秋田犬の魅力を再認識した日本人…
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「新版 縄文美術館」小川忠博写真/小野正文、堤隆監修
私たちの祖先は、氷河期だった約4万年前に朝鮮半島から九州に上陸し、獲物を追って移動を続けながら本州の最北端まで拡散。氷河期が終わりを告げるころから、土器を作るようになり、煮炊きによって食べられる食料…
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「新宿・渋谷・原宿盛り場の歴史散歩地図」赤岩州五著
日本一の繁華街ともいわれる歌舞伎町をはじめ、新宿2丁目や渋谷センター街、原宿の竹下通りなど、一年中人通りが絶えることない、都内でも有数の盛り場の成り立ちと変遷を、店や住人の名前入りの住宅地図や火災保…
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「UnseenFaces,UnheardVoices」Livingston&MiyakoArmytage著
国家という枠の外で生きざるを得ない世界で最も貧しい人たちを撮影した写真集。 オーストラリアの弁護士で写真家の著者は、アジア諸国の裁判所を支援し、公正な社会を築き上げる活動をしている。本書に収…