吉田拓郎
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プロデューサー小坂洋二は「5年以内にレコード大賞を獲らせます」を有言実行した
1975年を代表する曲である。何といっても、この年の日本レコード大賞受賞曲だ。 作詞・作曲はフォークの世界で名を上げ始めていた小椋佳。ここで驚くべきは、布施明が所属した渡辺プロダクションの「フォーク取り込み戦略」である。 ...
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「ニューミュージック歌謡」の導入で当時の大学生を虜に
キャンディーズ、起死回生の一曲。 前作「なみだの季節」(1974年)までは、人気も売り上げもなかなか伸びなかったのだが、この曲で一気にベストテン入り、売上枚数も20万枚を超えた。 起死回生の大きな理由は「ラン推し」。...
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歌詞世界に日常、そして日本を一気に引き寄せた吉田拓郎の腕力は特筆すべき
この曲がヒットした、ヒットし過ぎたから、普通に感じるのだろう。しかし私は指摘したいのだ。「よくこんな歌詞でヒットしたな」と。 「こんな」というのは「こんな和風の」「こんな古ぼけた」という意味である。逆にいえば「こんなに都会的で...
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見事な録音も加勢したから「氷の世界」は売れまくった
とにかく売れた。売れまくった。 井上陽水のアルバム「氷の世界」(1973年)のことだ。 何といっても日本初のミリオンセラーアルバムである。90年代に入って、いわゆる「CDバブル」に乗った形で、ミリオンセラーアルバムが...
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吉田拓郎の功績は「歌声」だけではない イノベーションの数々も別格なのだ
前回書いたのは、武田鉄矢が「彼の歌声には若者の血をたぎらすアルコールが混じっている」と評した、初期吉田拓郎の世の中的インパクト話だった。 しかし、吉田拓郎の歌声を聴いて、血がたぎった当時の若者が、我も我もとギターを持ち、そし...
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若者の血をたぎらす、吉田拓郎の歌声のアルコール濃度の高さ
「彼の歌声には若者の血をたぎらすアルコールが混じっている」 石田伸也「吉田拓郎疾風伝」(徳間書店)にあった武田鉄矢の言葉だ。「彼」とはもちろん吉田拓郎。当時の「彼」のすごみを表した最高の言葉だと思うのだ。 「ニューミュー...
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ニューミュージックとは「戦後生まれ世代による自作自演音楽」のムーブメントだ
前回はタイトルにある「1975」の話をしたので、今回は「ニューミュージック」の概論を語っておきたい。 「そのときニューミュージックが生まれた」の「ニューミュージック」って何じゃらほい、という話。 その答えは、この連載の...
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今にも通じる重苦しい時代にヒットした音楽だからこそ、振り返る意味も価値もある
拓郎、陽水、ユーミンという「GREAT3」が君臨し、達郎、浜省、みゆき、永ちゃんという「BIG4」がデビューした1975年。音楽シーンを取り巻く時代全体は、どんな雰囲気だったのか。 私の小3の頃の記憶をたどると、今=2025...
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志村けん50代での変化に影響したか…吉田拓郎が「Shimura-X」で語っていた生き方
コメディアン・志村けんさん(享年70)が他界し、3年の時が流れた。その人気は根強く、いまだにザ・ドリフターズや志村さんのコント特番が放送されている。そんな中で、個人的に思い出深いのが1996~97年に放送されていた「Shimura-...
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あいみょん「タモリ倶楽部」“ラブホ特集”に登場の衝撃 飾らない本音に男性メロメロ!
シンガー・ソングライターのあいみょん(27)が「タモリ倶楽部」(テレビ朝日系)の「夜の名建築『ラブホテル』特集」(9日深夜放送)に出演し、話題となっている。 番組冒頭、タモリ(77)はあいみょんが過去にゲスト出演した回につい...
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吉田拓郎(76)はすべての活動に終止符…歌手の引退決断は「運転免許返納」くらい難しい
「80歳になる来年5月で歌手引退」を宣言している橋幸夫。加山雄三(85)や吉田拓郎(76)は今年、相次いで引退を発表した。加山は年内でコンサート活動から引退。吉田はすべての活動に終止符。7月21日の「LOVE LOVEあいしてる」(フ...
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加山雄三、吉田拓郎引退報道で思い出す…タレントの「衰え」とは何なのか?
加山雄三が年内でコンサート活動を引退することを発表した。85歳になり「まだ歌えるうちにやめたい」としたのは、本当に立派だ。2019年に腰の圧迫骨折、脳梗塞も発症、20年にも小脳出血が見つかり、歩行や発声などのリハビリを経て、今や表に...
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吉田拓郎“風穴”とシャウトの軌跡(後編)たどり着いた「よ~し、長生きしなきゃな!」の境地
「これからの老老人生、ふたり協力して、できれば明るく、できれば平穏に、できればより長く、助け合って生きていこうと思ってます」 吉田拓郎(76)は月1オンエアのラジオ「オールナイトニッポンGOLD」で、妻で女優の森下愛子(64)...
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吉田拓郎“風穴”とシャウトの軌跡(前編)ピストルを鳴らした「KinKi Kids」の存在
「アマチュアで広島でやっている頃から、シャウトができないってのはつまんねえなぁというのがあった。(中略)それができないっていうのは、僕は自分の限界だと思う」--。 1970年の「イメージの詩」からおよそ半世紀、52年に及ぶ音楽...
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堀ちえみに吉田拓郎も…芸能人の「がん告白」が相次ぐワケ
芸能人のがん告白が続いている。 堀ちえみ(52)がブログで口腔がん(舌がん)のステージ4と公表したのをはじめ、「LUNA SEA」のボーカル河村隆一(48)は肺腺がんの手術を行ったとやはりブログに書いて反響を呼んだ。 ...