日本のロック元年を到来させた大衆化とパロディー化の功績
スージー鈴木が選ぶ1975年レコード大賞①
いよいよこの連載も、大詰め。というわけで、ここからは3回にわたって、スージー鈴木が(今さら・勝手に)選ぶ1975年レコード大賞を発表していく。本物の同年のレコ大とのもっとも大きな違いは、その後の歴史的評価をふまえていることである。
まずは「功労賞」を吉田拓郎に差し上げたい。75年のもっとも大きな音楽トレンド「ニューミュージック」の最大功労者として。
シンガー・ソングライターとしての活躍に加えて、つま恋での大規模野外オールナイトフェスを成功させたり、さらにはフォーライフ・レコードを立ち上げたりと、70年代後半の筋道を作った功績はあまりに大きい。まさに「Jポップの父」だ。
次に「ベストライブ賞」は、そのつま恋を超えて、4月13日、日比谷野外音楽堂で行われたキャロルの解散コンサートに。
ここでのはじけるような演奏が、音と映像でしっかり残っていることが、のちの日本のロックンロール界の発展にどれだけ寄与したことか。
矢沢永吉(ベース)とユウ岡崎(ドラムス)による観客の腰を揺らせるグルーブ。その矢沢永吉(ベースを弾きながら歌っている!)とジョニー大倉の見事なハーモニー。さらに内海利勝の鮮やかなリードギター……。音楽的に振り返られることはほとんどないのだが、それでも個人的には、75年を超えて、日本ライブ史における金字塔だと思う。ちなみに「準ベストライブ賞」は、サディスティック・ミカ・バンドのイギリス公演に。


















