著者のコラム一覧
スージー鈴木音楽評論家

1966年、大阪府東大阪市生まれ。昭和歌謡から最新ヒット曲まで幅広いジャンルの楽曲を、社会的な視点からも読み解く。主な著者に「中森明菜の音楽1982-1991」「大人のブルーハーツ」「日本ポップス史 1966-2023」など。半自伝的小説「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」も話題に。日刊ゲンダイの好評連載をまとめた「沢田研二の音楽を聴く1980-1985」、最新刊「日本の新しい音楽1975~」は大好評。ラジオDJとしても活躍。

日本のロック元年を到来させた大衆化とパロディー化の功績

公開日: 更新日:

スージー鈴木が選ぶ1975年レコード大賞①

 いよいよこの連載も、大詰め。というわけで、ここからは3回にわたって、スージー鈴木が(今さら・勝手に)選ぶ1975年レコード大賞を発表していく。本物の同年のレコ大とのもっとも大きな違いは、その後の歴史的評価をふまえていることである。

 まずは「功労賞」を吉田拓郎に差し上げたい。75年のもっとも大きな音楽トレンド「ニューミュージック」の最大功労者として。

 シンガー・ソングライターとしての活躍に加えて、つま恋での大規模野外オールナイトフェスを成功させたり、さらにはフォーライフ・レコードを立ち上げたりと、70年代後半の筋道を作った功績はあまりに大きい。まさに「Jポップの父」だ。

 次に「ベストライブ賞」は、そのつま恋を超えて、4月13日、日比谷野外音楽堂で行われたキャロルの解散コンサートに。

 ここでのはじけるような演奏が、音と映像でしっかり残っていることが、のちの日本のロックンロール界の発展にどれだけ寄与したことか。

 矢沢永吉(ベース)とユウ岡崎(ドラムス)による観客の腰を揺らせるグルーブ。その矢沢永吉(ベースを弾きながら歌っている!)とジョニー大倉の見事なハーモニー。さらに内海利勝の鮮やかなリードギター……。音楽的に振り返られることはほとんどないのだが、それでも個人的には、75年を超えて、日本ライブ史における金字塔だと思う。ちなみに「準ベストライブ賞」は、サディスティック・ミカ・バンドのイギリス公演に。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    DeNA構想外の藤浪晋太郎を拾いそうな「意外な2球団」 “瀕死の剛腕”にはこれだけの魅力

  2. 2

    水前寺清子(4)気をつけていることといったら、「自分の心と違うことは言わない」ぐらいかな

  3. 3

    伊原陵人の女性トラブル報道と関係が? 阪神の若手有望株を巡る“不可解な塩漬け”

  4. 4

    DeNA藤浪晋太郎はたった1勝なのになぜ? 年俸「5000万→8000万円」大幅増のタネ明かし

  5. 5

    トランプ大統領がハシゴ外し! 高市首相“押しかけ外交”の赤っ恥…「中国は大戦時の同盟国」発言で面目丸潰れ

  1. 6

    藤島ジュリー景子氏「復権の宴」と、「死ぬほど悔しい」と今もむせび泣くジャニー喜多川氏性加害被害者の肉声

  2. 7

    『ペイパーバック・ライター』60年前の日本との実力差を感じる凝った機材セッティング

  3. 8

    錦野旦さん(1)勝新太郎さんに言われた「まねぶ」、ゴルフでもそれが大事だと思っています

  4. 9

    デカすぎた“ゾンビたばこショック”の余波…広島は左右エース&4番がそろってFA流出危機

  5. 10

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ