五木寛之 流されゆく日々
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連載12407回 敗戦の夏の記憶 <1>
昭和20年の8月。 中学1年生の私は、朝鮮北部の都市、平壌にいた。かつての高句麗の都である。 8月6日、そして9日。 外地で発行されていた新聞には、 <特殊爆弾> という用語が使わ…
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連載12406回 男女共学のころ <5>
(昨日のつづき) 戦後の男女共学の高校に入学して、もっとも刺戟的だった光景といえば、女子バレーの選手たちの練習風景である。 体格のいい女子学生たちが、ショートパンツから健康的な脚を露わにして、…
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連載12405回 男女共学のころ <4>
(昨日のつづき) 言葉は時代とともに生れ、時代とともに消えてゆく。 <男女共学> などという言葉は、すでに死語といってもいいかもしれない。 しかし、戦後昭和の時代の一端を反映する懐しい言…
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連載12404回 男女共学のころ <3>
(昨日のつづき) <男女共学>などという言葉も、いまでは死語になってしまっている。 こうして昭和は、次第に歴史のかなたに遠ざかっていくのだ。 昔の女学校が新制高校に変って、私たち中学卒業生は…
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連載12403回 男女共学のころ <2>
(昨日のつづき) <男女共学> なんという刺戟的な言葉だろう。 それまで小学校を終えると、男は中学、女性は女学校と分離されることになる。 それが一緒に学べるということは、当時としてはきわ…
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連載12402回 男女共学のころ <1>
戦後も80年を過ぎると過去の物語りとなる。当時のことは、もう漠然たる記憶としてしか残っていない。 あまり話題にならない事を、いくつか思い返して書いておこう。歴史とか、そういうものは、重大な出来事…
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連載12401回 女性アズNO1 <5>
(昨日のつづき) 高齢の女性があふれる国、というイメージは、なかなか頭に描きにくいところがある。 約6歳の年齢差は、さまざまな面で、この国のありように影響するはずだ。 将来、さらに男女の生…
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連載12400回 女性アズNO1 <4>
(昨日のつづき) 女性は強い、ということを私は口先で言っているわけではない。 1945年夏の敗戦後、旧満州、そして北朝鮮での抑留生活のなかで、少年の私はいやというほど女性の強さ、たくましさを感…
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連載12399回 女性アズNO1 <3>
(昨日のつづき) 長生き、ということは必ずしも人生の目標ではない。病院のベッドに横たわって何十年も生きる位なら、さっさと往生したほうがマシと考える人もいるだろう。 しかし、とりあえず頂いた命な…
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連載12398回 女性アズNO1 <2>
(昨日のつづき) 女性 87・33歳。 男性 81・35歳。 その差、およそ6歳ということは、やがて高齢者は圧倒的に女性が多くなるということだろう。 なぜ女性のほうが約6歳も長く生きる…
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連載12397回 女性アズNO1 <1>
厚生労働省の発表では、日本女性の平均寿命が世界ランキングでトップを占めたという。 87・33歳で、41年間連続世界首位だそうだから、凄い記録である。 男性は7位。 こちらはぐっと下がって…
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連載12396回 大事は末端にあり <4>
(昨日のつづき) 「凡百の健康記事では――」 と書きかけて、ふと気になったので『国語辞典』を引いてみる。 <ボンヒャク>で探すと、ヤ、ヤ、ヤ、<ボンピャク>と出ているではないか。 <ボンビャ…
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連載12395回 大事は末端にあり <3>
(昨日のつづき) 末端というのは、ふだん余り気にされていない場所ということである。 その特長は、トビダシている部分、ということだ。 手足でいうなら<指>であり、体でいうなら耳、鼻、舌。脚な…
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連載12394回 大事は末端にあり <2>
(昨日のつづき) 人の大事なところ、といえば、まず何が頭に浮かぶだろうか。 <頭に浮かぶ>とスンナリ口に出たとおり、まず頭だろう。 それから心臓、胃腸、とつづく。いや、下腹部がまず大事という…
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連載12393回 大事は末端にあり <1>
私は子供のころ、健康優良児というのではなかったが、病弱、というわけでもなかった。 93歳の今日まで、いわゆる入院というものを経験せずにきたのは、まず幸運といっていいだろう。 小学生の頃、当時…
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連載12392回 傷だらけの履歴書 <5>
(昨日のつづき) きょうの午後は、毎日新聞のインターヴュー。 前にいちど取材を受けたことのある学芸部の棚部記者だったので、ほっと一安心。 インターヴューというのは、記事が出るまでどんな内容…
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連載12391回 傷だらけの履歴書 <4>
(昨日のつづき) 高校を卒業した後、どうするか。 父親は自分が受験、受験、の生活を送ってきたせいで、私の進学にはあまり賛成ではなかった。もちろん経済的な事情が第一の問題である。 すすめる人…
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連載12390回 傷だらけの履歴書 <3>
(昨日のつづき) 母親の旧姓は、持丸(モチマル)という。変った名前だと思っていたら、持丸姓のかたは、けっこう多い。このゲンダイ紙でも、持丸さんというスポーツ関係のかたが、ときおり登場なさることがあ…
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連載12389回 傷だらけの履歴書 <2>
(昨日のつづき) 昨日のこの欄で書いた履歴をもう一度整理すると、「ミサカ小学校」「船橋里小学校」「山手小学校」と、3度、渡り歩いた。 中学は、まず平壌の「平壌一中」、それから福岡県の「八女中学…
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連載12388回 傷だらけの履歴書 <1>
以前、「男の顔は履歴書」という文句が流行ったことがあった。 そういう題名の映画があったような気もする。広告のコピーだったのかもしれない。 キザな文句だが、悪くない。人に言えないような苦労を重…
