落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった
森繁和氏による「オレ流とともに去りぬ」(第2回=2011年)を再公開
日刊ゲンダイではこれまで、多くの球界OB、関係者による回顧録や交遊録を連載してきた。
当事者として直接接してきたからこそ語れる、あの大物選手、有名選手の知られざる素顔や人となり。当時の空気感や人間関係が、ありありと浮かび上がる。
今回はあの落合博満氏について綴られた、森繁和氏による「オレ流とともに去りぬ」(第2回=2011年)を再公開。年齢、肩書などは当時のまま。
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ウソだろ!? と思うかもしれないが、落合さん(博満=前中日監督)の下でコーチを務めたこの8年間、投手起用のことで監督から指示を受けたことはなかった。ただの1度も、だ。最初から「オレはピッチャーのことは分からない。全部、おまえに任す」と言われ、実際に監督が口を挟んでくることはなかった。
特にここ2、3年は試合開始直前までその日の先発投手すら、監督は知らない。相手チームと交換するメンバー表に名前を書き込む段階になって初めて、「きょうは誰でいくの?」と聞いてくるほどだった。
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