鎌田實「頑張らない健康生活」
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(14)運動が全身に好影響を与える理由
まずは写真をごらんいただきたい。 僕はいま、75キロのバーベルを担いでワイドスクワットができる。ワイドスクワットとは両足を肩幅より10センチ程度、外側に広げ、ゆっくりと、お尻を上げ下げする運…
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(13)糖尿病の一歩手前だった僕はこうして健康を手に入れた
50年前に長野の茅野市で健康づくり運動を始めた。やるからには自分自身が健康でいなくてはならない、自分がひとつのモデルにならなければいけない。そう思った。 一貫して朝ご飯はしっかり食べてきた。…
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(12)長野が健康県に生まれ変わった種明かし
僕が子供の頃の話だ。母親のふみは僧帽弁狭窄症という重い心臓病のため長い入院生活を送り、父親の岩次郎は母の入院費を稼ぐため夜中まで働いた。学校から戻っても、家にはひとりきりということが多かった。 …
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(11)「中性脂肪を下げるには、脂肪を増やして糖質を減らす」
僕は高校生の頃、偏差値が嫌いだった。まるで偏差値によって人生が決められてしまうようなところがあったからだ。 いまも日本の偏差値至上主義は変わらない。本来は進路指導の指標である偏差値が、いつし…
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(10)皮下脂肪よりたちの悪い内臓脂肪
メタボの元ともいうべき皮下脂肪以上に、たちの悪いのが内臓脂肪だ。理由は5つある。 ①内臓脂肪がたまると、長寿ホルモンといわれるアディポネクチンが分泌されなくなる。 ②サイトカインという炎…
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(9)医師の言うこと以上に大切なのは自己決定だ
妻の父は79歳で亡くなった。肝臓がんだった。がんを受け入れて死と向き合い、最後まで自己決定した。見事な生き方だった。 諏訪中央病院で検査を受け、肝臓がんが見つかり、別の場所に転移もあった。僕…
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(8)野菜は脳や血管の慢性炎症を防ぐ…お勧めは温野菜と野菜ジュース
財布が小銭で膨らむとジャラジャラうるさいし、何より重たい。それが嫌で、コンビニやスーパーではあえて小銭を減らすような支払い方をする人は意外と多い。 例えばコンビニで666円の品物を買う場合、…
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(7)1日350グラムの野菜はタンパク質同様、欠かせない
僕の父・岩次郎は働き者だった。 夜中まで運転手の仕事をして、自宅に帰るのが夜の10時とか11時になることもザラ。それこそヘトヘトで、家に戻ってきても晩ご飯をつくる気力がない。「きょうはダメだ…
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(6)卵は1日3、4個食べても構わない
僕は長野県で50年、健康づくり運動に取り組んできた。 海のない長野では新鮮な魚が手に入りにくく、卵は重要なタンパク源だった。 卵はかつて「血中コレステロール値を上げる」という理由で「…
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(5)卵は必要な栄養素のほとんどを含む完全食品
僕の育ての親である父・岩次郎は青森出身だ。 貧しい農家の末っ子で、小学校までしか行かせてもらえなかった。政治経済にも、世の中のことにも明るく、学校の先生になりたかったらしいが、断念して東京に…
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(4)賢いタンパク質の取り方
今回はフレイル(虚弱)を防ぐ大きなポイントのタンパク質について詳しく触れたい。 1日につき「体重×1.2グラム」を取るのが理想だが、体重が70キロで84グラムのタンパク質を毎日取っている人は…
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(3)1日3食100グラムのステーキを食べてもタンパク質は足りない
僕は80歳や90歳になっても旅行や美術館やコンサートに行ったり、おしゃれをしてレストランで食事を楽しんだりした方がよいと考えている。 そうやって元気に好きなことを続けていくうえで妨げとなるの…
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(2)上手な「手抜き料理」の勧め…冷凍野菜は栄養価も高くて便利
僕は本当の両親を知らない。1歳8カ月くらいのときに育ての親である父・岩次郎と母・ふみの元に引き取られた。 母は僧帽弁狭窄症という重い心臓病で、長い入院生活を送った。父はふみの入院費を稼ぐため…
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(1)頻脈発作、冷や汗、震え…48歳でパニック障害になって考えたこと
その瞬間、激しい動悸に襲われた。冷や汗が出て、次第に止まらなくなった。会議に参加していたときのことだ。 当時48歳。保険の審査員に任命され、2日間にわたって審査会場で、さまざまな施設の保険請…