認知症の周辺症状BPSD…患者の「不安感」にどう向き合うか
「看護師さんからお電話で様子をうかがっていただきましょうか?」(私)
「お願いできますか? 兄貴も仕事だったんですが、急に家に戻ったらしくて」(息子)
すぐに関係者らと連絡を取り、状況を整理しました。それによると、ヘルパーさんが1時間前に伺ったばかりで、体調は変わらず。ケアマネさんとの相談で、今回は訪問せず、電話で対応することに。往診も必要ないという結論になりました。
その後、息子さんからこんな相談の電話をいただきました。
「今後のことで、明日は看護師やケアマネさんと施設に入るかどうかを話し合うのですが、それにあたって先生に質問です。認知症の薬とか、漢方薬の抑肝散とか、今かなり飲んでいますが、もうこれ以上、薬で精神的な落ち着きを促すのは無理でしょうか?」(息子)
一般的に、BPSDに対する治療として抗精神病薬があります。しかし、治療の必要性を理解し、自分の意思で投薬を続けられるかという面で不安があり、これまでは抗精神病薬を導入せず、漢方薬を中心に調整していました。ただ、施設に入れば内服管理がしっかりと行われるため、薬剤使用の選択肢も増えるでしょう。
認知症の患者さんが自宅で療養する場合、このように患者さんやご家族の不安への対処に加え、投薬管理など、在宅医療ならではの絶妙なバランスが求められるサポートが必要となるのです。



















