グレート義太夫さんの命を奪った「2型糖尿病」の治療薬はどう変化しているのか
血糖コントロールからリスク管理へ
米国糖尿病学会公開の「糖尿病の標準治療2026」によれば、糖尿病の人の中でも動脈硬化のリスクが高い人や、腎臓病を患っている人ではSGLT2阻害薬、もしくはGLP-1受容体作動薬の使用が推奨されています。また、心不全(心臓の働きが弱まっている状態)を患っている糖尿病患者ではSGLT2阻害薬、肥満を有する糖尿病患者ではGLP-1受容体作動薬の使用が推奨されています。GLP-1受容体作動薬は注射剤として開発されましたが、経口剤(内服薬)も登場しており、注射投与に関連した患者さんの負担も大幅に軽減されています。
2型糖尿病は、加齢とともに進行することが多く、SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬だけでは、血糖値の管理が難しくなる場合もあります。高血糖値が続く場合には、インスリンが用いられます。健康な人の体では、食事とは関係なく、絶えず少量のインスリンが分泌されています。そのため、インスリン治療を開始するには、24時間にわたって効果が持続するインスリン製剤を用いることが一般的であり、このようなインスリンを基礎インスリン製剤と呼びます。
従来の基礎インスリン製剤は毎日の注射が必要でした。しかし、2025年に発売されたイコデクという基礎インスリン製剤は、1週間にわたって効果が持続します。週に1回の注射で治療を行えるため、治療に対する心理的な抵抗感の軽減が期待されています。ただし、高齢者に対するイコデクの使用は、用量調節の柔軟性が乏しいことから、低血糖のリスクが高いとの指摘もなされています。


















