グレート義太夫さんの命を奪った「2型糖尿病」の治療薬はどう変化しているのか
たけし軍団のメンバーとして活躍し、2型糖尿病と闘ってきたグレート義太夫さんが先月初旬に67歳の若さで亡くなった。改めてその怖さを知った人は多いのではないか? この病気は世界中で急増していて、その対策が急務になっている。そんな中、血糖値を下げるだけでなく、体重減少や心臓・腎臓を守ることを狙った新しい治療薬が続々登場している。どのような薬が、どのような目的で使われているのか。病院薬剤師で、「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰の青島周一氏に聞いた。
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糖尿病は、膵臓の細胞が壊れてインスリンがまったく分泌されなくなる1型と、インスリンの分泌量が減ったり、その効き目が弱まってしまったりする2型に分類できます。生活習慣病として取り上げられることの多いのは後者の2型です。
インスリンは、血糖値を下げる唯一のホルモンであり、糖尿病を患うと血糖値が持続的に上昇します。高血糖状態が長期間続くと、手足の神経に障害が出たり、腎臓の機能が低下したり、動脈硬化が進行しやすくなったりします。動脈硬化とは、全身に血液を送る血管(動脈)の内壁が分厚くなったり、弾力やしなやかさを失ったりする状態のことで、進行すると、心臓病や脳卒中の発症リスクが高まります。
これまで、2型糖尿病に対する治療は、血糖値の管理に着目されてきました。つまり、血糖値を下げることが治療の目標として捉えられてきたわけです。しかし近年では、2型糖尿病を長く患っている人に対して、血糖値を厳格に管理するような治療は、あまり効果的ではないことも分かってきました。
2000年代の後半から2020年代にかけて開発された、糖尿病治療薬のエビデンス(臨床試験の結果)が数多く報告されるようになりました。特に、SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬などの薬剤は、血糖値を下げるだけでなく、心臓病や腎臓病の発症リスクまで下げることが示されています。そのため、2型糖尿病に対する治療目標も、血糖値の管理から、心臓病や腎臓病のリスク管理へと、その方針が大きく転換しています。2型糖尿病治療の主な薬と、そのメリットとデメリットを【表】にまとめます。


















