“痩せ薬”ブームの落とし穴…2型糖尿病患者に残る隠れたリスク

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「最近、体重が10キロ減った」──。2型糖尿病の患者との間でそんな会話を耳にする機会が増えている。背景にあるのは、いわゆる「痩せ注射」だ。2型糖尿病の治療薬として開発されたGLP-1受容体作動薬(以下GLP-1RA)は、食欲を抑え、体重を減らす作用がある。現在は、肥満治療にも使われていて、日本でも減量目的で自由診療を受ける人が急増している。肥満型の2型糖尿病患者に非常に有効だが、注意すべき点もある。糖尿病専門医でしんクリニック(東京・蒲田)の辛浩基院長に話を聞いた。

  ◇  ◇  ◇

「肥満は糖尿病悪化の原因で、減量で血糖値、高血圧、脂質異常が改善するケースも少なくありません。減量は有効な治療法です。ただ、痩せても糖尿病リスクが消えるわけではありません。むしろ、数字だけ改善した安心感が新たなリスクを生む可能性もあるのです」

 糖尿病が怖いのは血糖値が高いからではない。長期間かけて血管が傷つくことだ。その結果、目の網膜が障害される糖尿病網膜症、腎機能を低下させる糖尿病腎症、手足を障害することもある糖尿病神経障害が生じる。さらには脳梗塞、心筋梗塞、認知症リスクとの関連も指摘されている。

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