“パンダの聖地”アドベンチャーワールド中尾建子副園長「120種1600頭の『いのちのストーリー』をもっともっとお伝えしていきます」

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パンダの繁殖・飼育からから得た知識や経験は今も生かされている

「録音した音声を流したりマニュアルにのっとって通り一遍の知識を披露したりするだけでは届かない。大切なのはライブ感。その場にいるお客さまに合わせて、興味を持っていただけそうな話をする。その結果、一つでも二つでも心に残ればいいなって思います」

 動物たちの小ネタや推しのコンテンツを手書きしたブラックボードも多数設置。動物とスタッフが総動員で気になる情報を発信している。絶対的なエースに頼らずともやれることはたくさんあるのだ。

 とはいえパンダを忘れたわけではない。5月27日には貸し切りイベント「PANDA LOVE CLUB 感謝DAY」を開催。約120人のパンダファンが集まった。今後については具体的な内容や日程は決まっていないが、「続けていきたい」と言う。

「パンダの繁殖・飼育から得た知識や経験は今も生かされています。放置されていた竹林を整備したり、食べ残しの竹をアオリイカの産卵床として再利用したりする環境の保全活動も継続。沈めた竹には海藻が付着するので、磯枯れの解消にも役立ちます。産卵床を設置した白浜の海では、脂が乗った魚や貝類がいっぱい取れるようになったと聞きました」

 動物を取り巻く環境は、この30~40年で大きく変わってきている。だからこそ動物園や水族館による生息域外保全は重要。飼育員たちが得た知識は野生動物の保護に欠かせない。

「皆さんと一緒に100年後の動物たちを守りたいです」

 未来のために今を学ぶ。パンダの聖地は、パンダ以外の動物にとっても聖地だ。

(取材・文=二口隆光)

▽中尾建子(なかお・たつこ) 1988年入社。獣医師として動物の診療や飼育管理、極地ペンギンの人工孵化・育雛などに携わる。1994年、「永明」と「蓉浜」の来日当初からジャイアントパンダの繁殖研究に取り組み、長年にわたり繁殖を支えてきた。これまで17頭のパンダの赤ちゃんの誕生を見守る。

  ◇  ◇  ◇

 特別付録は「パンダの森の3大美女」の撮り下ろしポスター! モフモフかわいいパンダをもっと愛でたいならAmazonで絶賛発売中の「日刊パンダイ 2頭め」もぜひどうぞ♡

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