和歌山県白浜町「パンダの聖地」に残る思い出を巡る(1)パンダの保護に尽力したテーマパーク

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 和歌山県の白浜町は、17頭のジャイアントパンダが生まれた「パンダの聖地」だ。出産・飼育頭数は、保護区がある中国本土を除き最も多い。美しい砂浜をたたえる観光地の気候や風土が温和な性格にマッチしたとの見方もある。ツートンカラーの人気者が過ごした南紀の玄関口を訪ねた。

  ◇  ◇  ◇

 2025年6月末に「良浜(らうひん)」「結浜(ゆいひん)」「彩浜(さいひん)」「楓浜(ふうひん)」の4頭が中国に出発するまで、30年にわたってパンダの繁殖や飼育の研究に一役買ってきたのが、動物園と水族館に遊園地を併設したテーマパーク「アドベンチャーワールド」だ。熊野白浜リゾート空港からは路線バスで5分、JR白浜駅からは10分でパークエントランスドームにアクセスできる。

 園内には、ガラスを隔てない展示でパンダの息遣いを感じられる「PANDA LOVE」と、繁殖の研究拠点となる「ブリーディングセンター」があり、パンダが来園者を笑顔にしながら安穏と暮らせる環境づくりに取り組んできた。パンダ愛好家なら一度は訪れたことがあるだろう。

 一歩足を踏み入れれば、白浜生まれのファミリーの肖像が至るところで飾られている。家系図を照らし合わせても名前と顔が簡単に覚えられないのは、個体数の多さゆえ。同園がパンダの保護に尽力してきた証しでもある。

 園内の「ふれあいの里 パン工房」では、パンダバーガー、パンダ肉まん、パンダワッフルを用意。小腹を満たしながら映え写真を収めることもできる。

■4年ぶりにエンペラーペンギンが誕生

 パンダが旅立った今も、園内は見どころがいっぱいだ。

 アドベンチャーワールドには8種類500羽のペンギンが飼育されている。注目は、25年9月に4年ぶりの赤ちゃんが誕生したエンペラーペンギン。灰色のふわふわした羽で来園した子どもたちを出迎えていた。国内で同種を見られるのは、名古屋港水族館とここだけだ。

 サファリワールドのエリアでは動物のフィーディング体験ができる。おやつとなる果物や葉っぱをあげながら、ゾウの鼻に触ったり、キリンの長い舌に驚いたりしていると、時間は緩やかに流れてゆく。

住所:白浜町堅田2399番地
電話:0570-06-4481
https://www.aws-s.com

■パンダに包まれる特別ルーム

 パンダの思い出に包まれながらゆっくりとした時間を過ごしたい──そんなパンダ好きには南紀白浜マリオットホテルがオススメだ。2026年3月31日まで、中国に旅立った4頭と歴代のパンダファミリーが描かれた特別ルーム「Panda Family Museum Room」に宿泊するプラン「Panda Family Farewell Stay」を販売している。

 特別ルームはアドベンチャーワールドとのコラボレーションで誕生。壁紙や畳、机、マグカップのほか、風呂やトイレ、ドアの裏側にまでパンダファミリーが描かれている。

 室内で用意されるディナーは、パンダの顔をデザインした郷土料理かきまでご飯やパンダの手に模した天ぷら、パンダが好きな筍を使ったスープ、パンダどら焼きマリトッツォとパンダ尽くし。メインは黒毛和牛サーロインのグリルで、見た目も味も大満足の内容である。

 そのほか、アドベンチャーワールドの入園券、4頭のパンダのいずれかが描かれた竹製のオリジナル手鏡に朝食も付いて、大人3万3970円〜(2人1室利用)。

 1階のラウンジでは、アドベンチャーワールドのバンズを使った「黒毛和牛ハーブカツとごろごろ筍のパンダバーガー」も販売している。ダイス状にカットされた筍を食べることでパンダ気分になれる一品だ。

■温泉大浴場の絶景

 同ホテルでは、和歌山を代表するブランドいちご「まりひめ」を使ったデザートも人気。濃厚なマスカルポーネチーズを使ったティラミスのパフェに、南高梅の枝の薫香をまとわせる「まりひめのティラミスパフェ スモークエッセンス」がそれ。紀州備長炭でローストしたコーヒーゼリーもアクセントになった大人のスイーツだ。

 朝食のビュッフェは和歌山の食材を使ったメニューがずらり。レストランの入り口には、ハチの巣枠が丸ごと置かれてあり、抽出されたばかりの国産ハチミツを堪能できる。

 最上階の温泉大浴場も魅力のひとつ。露天風呂につかりながら眺める太平洋の絶景は生涯忘れられない美しさである。

住所:白浜町2428番地
電話:0739-43-2600
https://www.shirahama-marriott.com

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