著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

山瀬まみさんは子宮体がん闘病中に…がんによる脳梗塞は劇的に発症するケースも

公開日: 更新日:

 タレントの山瀬まみさん(56=写真)が、自らパートナーを務めるラジオ番組で子宮体がんであることを公表し、話題を呼んでいます。7カ月ほど出演を休んで子宮や卵巣、リンパ節などを全摘。その手術はうまくいったものの、手術中なのか脳梗塞を起こしたようです。なかなか麻酔から覚めず、一時は集中治療室に入ったといいます。

「家族は(医師に)『言葉を話すことはない』って言われてた」

 厳しい言葉が当時の状態の深刻さを物語っていますが、その後、回復されるとリハビリに励み、後遺症なく復帰できたのは何よりでしょう。

 今回、注目したいのは山瀬さんが苦しまれた脳梗塞です。がんの合併症のトルソー症候群による発症だといいます。

 がん細胞は血を固まりやすくする物質を分泌していて、血栓ができやすくなる性質があります。それで体にできた血栓が脳に流れ着き、脳梗塞を起こすのです。19世紀にこの病気を発見したフランス人医師の名前がつけられています。

 トルソー症候群は、卵巣がんや子宮体がん、乳がんなど女性に多い傾向で、若い女性が脳梗塞を発症して検査で血栓ができやすい状態が判明したら、がんが隠れている恐れがあります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール