俳優・村田雄浩さん 僕の子供時代のヒーローと戦争体験を合体させた朗読劇
村田雄浩(俳優/66歳)
俳優の村田雄浩さんが死ぬまでにやりたいことは、自身の体験がもととなった子供たちへの朗読劇。趣味のボウリングはチャレンジされる側になっているという。
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乗馬やボウリングという趣味もずっとやっていきたいですが、まずは大切な朗読劇のお話をします。子供に読み聞かせたい朗読劇があり、実はもう始めてはいるんです。
きっかけは俳優で台本も書いている知人に僕の子供時代に出会った友達の個性を話したこと。その友達は転校してきたのですが、靴を持っていなくてずっと裸足で学校に通っていました。いくら貧しいとはいえ、その頃には裸足の子供なんてさすがにいませんでしたよ。でも、彼は背は低いけどメチャクチャ足が速く、運動神経が抜群でしたね。
図工の時間に絵の具を持っていなくて、みんなから「赤ちょうだい」「青ちょうだい」と絵の具を人さし指の先で少しずつもらいながら、指先で描いていったんです。それがまた上手な絵。前の学校でも指で描いていたんでしょうね。
貧しいからイジメられるけど、どんなにイジメられようがへっちゃらでそこがカッコよかった! 僕にとってのヒーローで、すごく仲よくなったんです。
その話を知人にすると「それ、面白いよ」と言い、さらに、そこに知人の叔父の戦争体験の話を加えて物語にしたいと言ったんです。
彼は山口県の人なのですが、知人の叔父さんは九州からブーゲンビル島へ3万人超の兵隊の1人として行き、戦死。戦争の最後は悲惨な状態になったので、帰ってこられたのが1000人に満たなかったといいます。知人は慰霊にも行っています。
彼は私の友達の話と戦争の話を合体させた「ハダシのカッちゃん」という本を書きました。僕は「それじゃ、『はだしのゲン』と区別つかないじゃん」と文句を言いましたが(笑)。


















