大竹聡 大酒の一滴
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(11)寒造りの酒蔵にて
広島県安芸郡熊野町に、馬上酒造という小さな酒蔵がある。初めて訪れたのは、2023年の1月だった。そのときすでに蔵は発祥から130年を経ていた。 広島というと東京者の私から見れば南国のイメージ…
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(10)東京・銀座のハイボール
手間のかかった原稿をようやく書き切った。どっと疲れが出ていたが、こんなときこそ、飲みたくなるものだ。 早くから銀座へ出て、次の仕事の打ち合わせをするのに選んだ店は、2丁目、並木通りのビルに入…
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(9)東京の地酒
酒の季節がやってきた。いやいや、私にとっては1年365日が酒であるから、いつでも酒の旬ではあるが、ここで言いたいのは、寒くなって酒造りの季節も本番になってきたということだ。 今年は食米の価格…
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(8)京王線随一の焼き鳥
新宿と東京の南西部を結ぶ京王線の本線は、23区内を出ると調布市、府中市を過ぎ、多摩市をかすめて日野市、八王子市へと走る。私は、世田谷と調布の境を越えた仙川駅から2キロほど離れた公団住宅で生まれ育った…
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(7)マザーウォーターの畔で
スコットランドまで旅をしたのは2008年だから、もう17年も前のことになる。シングルモルトの蒸溜所を訪ねる取材旅行だった。 ちょっと贅沢な旅で、イギリス到着日はロンドンのホテルに泊まることが…
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(6)深夜のホットドッグ
旅仕事に出ると、必ずといっていいほど寄る店がある。常宿ならぬ常酒場である。仕事柄、出張中の仕事終わりは、夜もそろそろ更けかかる頃になる。疲れをとるには宿へ帰ってシャワーを浴びて、ベッドに横になるのが…
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(5)寿司屋で酒を飲む
寿司屋で酒を飲むことを覚えたのは30歳を過ぎた頃だった。父を病院に見舞った帰りのこと。東京郊外の辺鄙な街で、周囲に適当な酒場もなく、一軒だけ目に入った小さな寿司屋の暖簾をくぐったのだ。 ビー…
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(4)94年目のマンハッタン
大阪はミナミの「吉田バー」が、閉店した。昭和6年に千日前で創業し、戦後に難波で再開。昭和、平成、令和の三つの時代にまたがった店の歴史は94年を数えた。 私が訪ねたのは9月11日。閉店の1週間…
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(3)樽酒を飲みに行く
私は、東京の多摩地域の生まれで、今も住んでいる。新宿から私鉄の急行で30分かかり、駅からぶらぶら歩いて10分というあたりに家がある。浅草や北千住などで飲んだ帰りは、飲み屋のドアから家のドアまで1時間…
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(2)小倉の角打ちで飲む
北九州は小倉へ行き、来年で創刊20年になるPR誌「雲のうえ」の関係者と酒を飲んできた。この小さな雑誌は、北九州市を隈なく取材し、市井の暮らしを活写してきた。それと同時に時には歴史を紐解いてみせるとい…
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(1)蕎麦の汁で飲む
秋がきた。酒のうまい季節だ。野菜も魚も豊富になり、煮るなり焼くなり、煮込むなり、漬けるなり、さまざまに手をかけて、極上の酒の肴ができあがる。 11月になる頃から、たとえば蕎麦屋で飲むとして、…
