森保監督の「1年続投案」は消去法か…日本サッカー協会31億円赤字でクビが回らぬ懐事情
日本時間6月26日のスウェーデン戦が1-1のドロー決着となり、森保ジャパンの1次リーグ2位通過が決まった。それから決勝T1回戦のブラジル戦(同30日)までの3日間、日本の主だったメディアが森保一監督(57)の去就について報じ始めた。
もっとも「JFA(日本サッカー協会)が続投要請を模索している」といった曖昧なスタンスが目立ち、森保監督自身は続投したいのか、北中米W杯が「32強止まり」だった責任を取って勇退するのか、いずれにしても本人の意向は不明のまま。
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後任については「2028年ロス五輪を目指すU-21(21歳以下)日本代表の大岩監督が有力」「ヘッド格の名波・攻撃担当コーチが内部昇格する」「横浜Mやオーストラリア代表を率いたポステコグルー(セルティックやトッテナムでも監督を歴任)と折衝した」。
さらに「宮本JFA会長が現役時代に在籍していたオーストリア・ザルツブルク元監督のシュミット現Jリーグアドバイザーが急浮上」「ドルトムントやリバプールで実績を残したドイツ人・クロップ監督は日本サッカーとも縁の深いスポーツ飲料レッドブルのグローバルサッカー部門の責任者なので交渉の余地はあり」などなど──。
「可能性のある人物をズラッと並べたてた」(サッカー関係者)感もある中、実はJFAが森保監督に対して1年契約の打診を済ませたようだ。前出の関係者がこう続ける。
「27年1月7日にサウジアラビアでアジア杯が開幕する。アジア王者に向けて森保監督が受諾すれば9月24日~10月5日に宮城、広島、横浜、東京で開催されるキリンカップなど4試合から第3次森保監督体制が始動する。コーチ陣に対しても同様の要請があり、基本線としては全員が留任する見込み。森保監督には『代表監督はW杯開催年に合わせて4年のスパンで代表チームを強化するべきだ』という考えがあり、単年度契約に否定的といわれている。しかしブラジル戦でアンチェロッティ監督の采配の妙で後半に逆転されたリベンジを果たしたい、逆転負けという貴重な経験を積んでひと回り大きくなった日本サッカーのレベルアップに貢献したい──という思いが湧き起こり、最終的に1年契約を受け入れて、アジア杯の優勝に向けてリスタートを切るでしょう」
森保監督は2日に全日空機で帰国。午後6時30分から東京・文京区のJFAハウスで宮本JFA会長、JFA技術委員会の山本昌邦委員長とともに会見を行った。森保監督は「少し休んで大会をしっかりと振り返りたい。決まっているのはそこまで」とコメント。去就については明言を避けたが、異例の1年契約が浮上する。
この背景には「JFAが抱えている脆弱な財政基盤」がある。
「JFAは22年度に約49億円の赤字を計上し、その後の3年間は03年に購入した東京都文京区の自社ビル・JFAハウスの売却益を取り崩してしのいだが、ついに26年度は31億円の赤字を出してしまった。森保監督の年俸もマックス2.5億円から2億円に下がり、直近は1.7億円だったともっぱら。JFAはとても外国人監督やコーチを雇う余裕はなく、森保ジャパンの現体制を継続させるというのが、財政的にもベストな選択なのです」とは某JFA関係者。
もともと森保監督自身には「8年の長期政権となると空気がどうしてもよどんでしまう。勇退する時期」という思いもあったといわれている。指導者の現場を離れて「日本サッカーの良さを世界に伝える<日本サッカー伝道師>のような立場で世界を行脚したいという意向を持っていると話す人もいる。静岡・掛川市で生まれ、すぐに長崎に転居。高校卒業まで暮らし、それから広島のマツダ(現サンフレッチェ広島)でプレー。引退後、広島のコーチや監督を務めた森保監督の胸中には「核被爆地である長崎と広島で一人前にしてもらった。サッカーを媒介に世界に向けて平和を訴えていく使命がある──という確たる信念があるみたい」と話すサッカー関係者もいる。
ともあれ森保監督は腹をくくり、8月いっぱいは“夏休み”を取って英気を養い、9月から本格的に始動していく──。(おわり)


















