萩本欽一〈25〉「車椅子でも絶対に明治座に出す」脳梗塞で左半身麻痺の坂上二郎さんを奮い立たせたひと言
作家・増田俊也氏による連載、各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡ぐ口述クロニクル。待望の第2弾は、「視聴率100%男」として昭和のテレビ界を席巻したコメディアンの萩本欽一氏です。
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増田「二郎さんは欽ちゃんが大好きだったんじゃないですか」
萩本「これ外に出してない後日譚だけど、二郎さんにね、明治座(2004年6月)で公演やるから来てちょうだいって言ったら、事務所がね『ダメだよ。もう二郎さん、奥さんが(表に)出さないって言ってるから、ダメダメ』って言うんだよ。(2003年9月に)脳梗塞で倒れていたから。そしたら奥さんから電話が来た。奥さんがリハビリしようって言っても『もういいんだ。俺は終わったからしねえって言ってるんです』という電話だった」
増田「脳梗塞の後遺症で左半身に麻痺が残ったんですよね」
萩本「うん。そうなの。でもね、奥さんに『欽ちゃんと食事したときあんなに楽しそうに話してたから、もしかしたら欽ちゃんが電話してくれたら、あの人、リハビリするかもしれない。よかったら電話してくれますか』って言われた。『わかったよ』って二郎さんに電話して『飯、食うぞ!』って言ったら、『うえー、本当かよ』『うん、行くよ』って言ってさ。それで飯食って、その帰りに『車椅子でも絶対に明治座に出すからね』って言ったの。そしたら二郎さん、家へ帰るなり『舞台に車椅子で出たらお客さまに失礼だよ、そんなことできねえよ、リハビリ始めんぞ』って言ったんだって。で、奥さんがまた電話してきて『リハビリ始めたわ、欽ちゃん、すごい乱暴なこと言ってくれてありがとう』って」


















