新薬、再生医療、AI…糖尿病の治療は「臓器を守り治癒を目指す」へ

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 かつて、糖尿病治療の最大の目標は血糖値を下げることだった。しかし現在は、血糖管理に加え、心臓や腎臓を守り、体重を改善し、将来的には病気そのものの克服を目指す時代へと大きく転換しつつある。糖尿病専門医で「しんクリニック」(東京・蒲田)の辛浩基院長に話を聞いた。

  ◇  ◇  ◇
 
「今年6月の米国糖尿病学会では、『糖尿病治療は血糖管理中心から、病態に応じた個別化医療へ進化している』と強調されました。患者さんひとりひとりの病態に合わせ、血糖値だけでなく心臓、腎臓、肥満まで含めて治療する『心腎代謝(Cardio-Renal-Metabolic)医療』という考え方が広がっています。経口GLP-1受容体作動薬の新展開やβ細胞補充療法、人工膵臓、AIを活用した治療などが紹介されました」

 その象徴のひとつが、新たに注目されている「5型糖尿病」である。

 糖尿病といえば1型と2型がよく知られているが、2025年には長年見過ごされてきた低栄養関連糖尿病が「5型糖尿病」として国際的に位置付けられた。幼少期からの栄養不足などで膵臓の発達が十分でなく、インスリン分泌が低下する病気で、世界ではアジアやアフリカを中心に数千万人が該当すると推定される。病気を正しく分類することが適切な治療につながる。

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