インナーパンツは「下着」ではない? その盗撮行為を裁判所はどう罰したか
スカートの中を盗撮しておきながら、「インナーパンツだから下着じゃない」と言い訳するとは何事か──。東京地裁のある判決をめぐり、そんな怒りの声がSNSに散見されました。
この事件の被告人は、一昨年7月から昨年4月にかけて、東京都内の商業施設などで女性のスカート内などを狙った盗撮事件を計7件起こしましたが、被害者のうち2人は下着の上に「インナーパンツ」を重ねてはいており、直接下着は写っていませんでした。検察側はインナーパンツも「下着」にあたることを前提に盗撮既遂罪が成立すると主張する一方、弁護側はインナーパンツは「下着」に該当しないことから、2件については盗撮未遂罪にとどまると反論しました。このような対立があったものの、裁判所は、被害者の認識や着用実態を重視し、インナーパンツも「下着」にあたるとして、2件についても盗撮既遂罪の成立を認めました。
今回問題になったのは、性的姿態撮影等処罰法という、盗撮行為を処罰する法律です。条文上「下着」は「通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるもの」と定義されています。この定義を前提にすると、インナーパンツは下着の上にはくものですから、直接性的な部分(性器)を覆うのに用いられているとはいいがたい側面があります。そのため、刑事裁判では、この文言に当てはまるか(「構成要件該当性」といいます)が真正面から問題となったのです。

















