「開かずの扉」と呼ばれた再審制度ついに改正へ…国会審議で“抜け道”をふさげるか
政府は5月15日、再審制度を見直す刑事訴訟法改正案を閣議決定しました。再審に関する規定は1948年に現在の刑訴法ができて以来、戦後一度も改正されたことがありません。実に78年ぶりの大改正なんです。
再審というのは、有罪が確定した裁判をやり直す手続きのことです。簡単に言えば、新しい証拠が出てきたときに「もう一度裁判をやらせてください」と求める仕組みです。ところがこの手続きが、これまで「開かずの扉」と呼ばれてきました。象徴的なのが、皆さんもご存じの袴田事件です。
袴田巌さんは、1966年の一家4人殺人事件で死刑が確定。2014年に静岡地裁が再審開始を決定しましたが、検察官が即時抗告し、東京高裁がいったん再審開始決定を取り消す事態に。最高裁の差し戻しを経て、再審開始が確定したのは2023年。地裁の決定から実に9年が経過していました。袴田さんの年齢はその時すでに87歳。長すぎる時間がそこにありました。
なぜこれほど時間がかかったのか。カギを握るのが「検察官の抗告」です。現行刑訴法は、裁判所が再審開始を決めても、検察官が不服を申し立てられると定めています。鹿児島の大崎事件に至っては、これまでに3度の再審開始決定がいずれも検察官の抗告で覆されているのです。


















