高齢者の正しいクスリとの付き合い方
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高カリウム血症による不整脈は突然の心停止に陥る危険がある
心臓の筋肉である心筋も含めたわれわれの筋肉は、伸びたり縮んだり(弛緩と収縮)を繰り返しています。その一連の流れで、「ナトリウム」と「カリウム」は重要な役割を担っています。 最初に細胞の外にた…
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「カリウム」は多すぎても少なすぎてもいけない…バランスが大切
みなさんは「カリウム」という物質をご存じでしょうか? 「血圧を下げる効果があるからカリウムは取ったほうがいい」、あるいは「腎機能が低下している人はカリウムをあまり取らないほうがいい」といった話を耳に…
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「献血」で提供された血液から作られる“クスリ”がある
高齢者の中には、「献血」をしたことがあるという方もたくさんいらっしゃると思います。中には、逆に輸血を受けたことがあるという方もいらっしゃるでしょう。 献血で提供された血液からは、輸血製剤(輸…
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薬剤師が行う「モニタリング」は安全な薬物療法に欠かせない
薬剤師の仕事はクスリを調剤したらそれで終わりではありません。そのクスリを使って何か副作用が出ていないか、クスリの効果は得られているか、ちゃんと服用できているのか(使えているのか)なども確認しなければ…
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薬剤師は「調剤」だけでも想像以上にたくさんの確認をしている
いきなりですが、薬剤師ってどんな仕事をしている職種かご存じでしょうか? 多くの方は「クスリを作る職種」とお答えになるのではないでしょうか。それも正解なのですが、じつはそれだけではありません。今回、次…
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稀な疾患に用いられる「オーファンドラッグ」が重要な理由
「オーファンドラッグ」という言葉を聞いたことがありますか? 日本語にすると「希少疾病用医薬品」で、その名の通り稀な疾患の治療に用いられるクスリのことです。 もしかしたら、現在使っているという方…
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「食品」ではなく「医薬品」として分類される栄養剤がある
「栄養剤」というと食品のイメージがあるかと思います。しかし、種類は多くはないものの、じつは医薬品に分類されるものもあります。 高齢で十分な栄養を食事で取れなくなった場合や、食べ物が食道ではなく…
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「点耳薬」はクスリが冷えた状態で絶対に使ってはいけない
みなさんの中には、「点耳薬」を使ったことがあるという方もいらっしゃるでしょう。また、今後もしかしたら使用することがあるかもしれません。今回はそういった時に役立つ情報だと思いますので、ぜひご一読くださ…
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「電子処方箋」には患者にとってメリットがいくつもある
みなさんは「電子処方箋」という名称を聞かれたことはありますでしょうか? もしかしたら、すでに利用したことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。 電子処方箋とは、文字通り従来は紙で発行し…
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長らく続くクスリの供給不足…治療に支障が出ないよう努力している
ここ数年、医薬品の供給が非常に不安定になっています。私の記憶が確かであれば、4年くらい前から不安定になり、現在もその状況が続いていますし、むしろ徐々に悪化している印象すらあります。 最初はバ…
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白内障に対する点眼薬は発症や進行を予防する目的で使われる
高齢者の多くが経験する目の疾患のうち、代表的なものは「白内障」だと思われます。生活するうえで車の運転をしなければならないのに、運転免許証の更新の際の視力検査で引っかかって眼科を受診し、そこで白内障と…
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クスリはどうやって効果を発揮するのか? “リレー”をイメージ
高齢者だけでなく、クスリを使っている人すべてにお伝えしたいことがあります。「クスリはどうやって効果を発揮するのか」についてです。 これまで、さまざまなクスリについて紹介してきましたし、その都…
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片頭痛に使われる「トリプタン系」のクスリは安全性が高い
片頭痛は高齢者では比較的少なく、女性に多く見られます。ただ、高齢者で起こらないとは限りませんし、お子さんやお孫さんに起こることもあります。そして、普通の頭痛とは少し症状も使用するクスリも異なるため、…
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たばこを吸っていると効果が不十分になるクスリがたくさんある
たばこを取り巻く環境は年々厳しくなってきており、たばこを吸うという方は肩身の狭い思いをしているでしょう。薬剤師の立場だと、「たばこは吸わないでください」としか言いようがないのですが、高齢者の中には「…
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尿酸値を下げる治療では「尿酸が作られにくくする」クスリが主流
人生長く生きていると、一度は「痛風」の発作を経験したことがあるという方もいらっしゃるでしょう。痛風はおいしいものをたくさん食べるとなりやすいと言われることもあり、比較的男性に起こりやすい病気です。主…
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コレステロールは「善玉」と「悪玉」のバランスが大事
高齢者に限ったことではありませんが、血液検査でコレステロールの値が高くなると、いろいろ心配になりますよね。食事に気をつかってみたり、運動をしてみたりとさまざまな工夫をされた方もいらっしゃると思います…
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追加費用が発生する「選定療養」はジェネリックのさらなる普及が目的
昨年10月から、ある制度について大きな変化がありました。高齢者で日頃からクスリを使用している場合はお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。 後発医薬品(ここではより身近なジェネリック医薬品…
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お酒を飲むならしっかり「ビタミンB1」を摂取したい
年末年始のこの時期は、普段よりお酒を飲む機会も多くなります。もちろん、体質的にお酒がまったく飲めないという方もいらっしゃるでしょうし、中にはお酒が大好きでほぼ毎日のように飲んでいるという方もいらっし…
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クスリをお湯で溶かして投与する「簡易懸濁法」はメリットが多い
前回お話しした胃ろうや、鼻から胃にチューブが入っているような高齢患者では、クスリが必要なケースがほとんどです。そうした場合はチューブを介してクスリが投与されるのですが、当然、錠剤やカプセルといった形…
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イメージが先行…「胃ろう」は決して“悪者”ではない
クスリの投与方法のひとつ「簡易懸濁法」についてお話しする前に、どうしてもお伝えしなければならないことがあります。「胃ろう」についてです。みなさんは、「胃ろう」と聞くとどのようなイメージを持たれるでし…