著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

「点滴」の針を刺す場所はさまざまな理由により決められる

公開日: 更新日:

 病気の治療のために「点滴」が必要になるケースがあります。点滴の中にクスリを入れることもありますし、脱水や栄養不良などで点滴そのものが治療になることもあります。

 点滴はクスリを直接血管内に投与するため、一般的に内服や外用よりも効果が高く、即効性もあります。さて、みなさんは点滴というと体のどこに針を刺して投与するイメージでしょうか。今回は「点滴のルート確保」についてお話しします。

 点滴のルートは静脈に確保されます。静脈は大きく分けて、血管の細い末梢静脈と太い中心静脈があります。まずは末梢静脈でのルート確保についてです。

 検査で採血するとき、多くの場合は肘の関節のあたりの静脈から行いますが、点滴は違います。点滴のルートを確保するとき、肘の関節のところに処置すると、日常生活に支障が出てしまうのです。

 点滴のルートは最低でも数時間、場合によっては数日留置された状態になります。それが動きのあるところにルートを確保すると、長時間動かせなくなってしまいますよね。そういった状況を避けるために、点滴のルート確保は動きが少ないところにされることがほとんどなのです。一般的には、肘と手の間の静脈に確保され、実際に思い当たる方も多いでしょう。

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