熱い飲み物を少し冷ますだけで食道がんが予防できる?
高温の液体が食道を通過すると、食道の粘膜が損傷し、傷ついた細胞を修復する過程でがんが発生しやすくなると考えられています。そのため、国際がん研究機関は65度を超える熱い飲み物を、4段階の発がん性分類において2番目にリスクの高いグループ2Aに指定しています。
ただ、60度前後の飲料については、飲み物の温度と食道がんのリスクについて一貫した関連性は示されていませんでした。そのような中、飲み物の温度と食道がんの関連性を検討した研究論文が、2026年9月8日付で国際対がん連合の公式ジャーナルに掲載されました。
この研究では、英国に在住している約98万人の成人が対象となりました。研究参加者が報告した飲み物に対する温度の好みは「ぬるい」「熱い」「非常に熱い」に、温かい飲み物の摂取頻度は「1日6杯未満」「1日6杯以上」に分類し、食道がんとの関連性が解析されています。なお、食道がんは食道の粘膜に発生する扁平上皮がんと、食道の下部に発生する腺がんに分けて解析されました。
その結果、飲み物に対する温度の好みが「ぬるい」場合と比べて、「非常に熱い」場合には、扁平上皮がんの発症リスクが3.17倍、統計学的にも有意に増加しました。一方、腺がんについては統計学的に意味のある差を認めませんでした。


















