石橋貴明さんが公表した「食道がん」の誤解と盲点…早期発見のポイント

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 お笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明さん(63)が公表した食道がんは進行が速く、発見が遅れると命にかかわる怖いがんの種類だ。

 酒を飲んで顔が赤くなる人は食道がんのリスクが高いが、そのリスクを知らなかったり誤解したりしている人が少なくない。

 がん研有明病院(東京都江東区)の上部消化管内科副医長の山本浩之医師に、食道がんにまつわる「誤解」と「盲点」を解説してもらった。

「酒をたくさん飲みますか。酒を飲んで赤くなりますか」

 日本消化器病学会専門医などに認定されている山本医師の元には、食道がんの疑いで診察に来る患者が後を絶たない。患者に最初に聞くことは、この2点だという。

「すべての人ではありませんが、食道がんの主なリスク因子は飲酒と喫煙です。とくに飲酒により顔が赤くなる人(フラッシャー)は、常習的な飲酒により食道がんのリスクが高くなります」

 その訳は科学的に証明されている。酒を飲んで顔が赤くなる人は、体質的にアルコールを分解する酵素「アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)」の働きが弱く、体内で発がん性物質のアセトアルデヒドの濃度が高くなるという仕組みだ。日本人の約45%はこの酵素の活性が弱い体質だとされている。

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