今日の新刊
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「幕末の女医、松岡小鶴」門玲子編著
日本の民俗学の父・柳田国男、画家・松岡映丘の祖母、松岡小鶴は、江戸時代にまだ珍しかった女医だった。養子の夫を父に離縁され、父の死後、医業を継いだ。女性には珍しく多くの漢詩を残しているが、ナメクジと対…
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「空気を読んではいけない」青木真也著
「ONE FC」世界ライト級王者青木真也は小学生の頃、授業中もじっとしていられない子どもだった。担任に見捨てられ、独りで教室に取り残されたことさえあった。高校時代は寝技に執着して非難され、大学の柔道部…
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「人の樹」村田喜代子著
10万年も昔からサバンナに生えていたアカシアは、強烈な紫外線で仲間を失い、たった一本生き残った。砂丘を越えて転がってきた草の玉、タンブルウィードは「ずうっとここに張り付いているのね」とあざわらった。…
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「総理の影」森功著
安倍内閣で官房長官を務める菅義偉は、秋田県雄勝郡の出身である。父の和三郎は若いころ、満鉄に入り、関東軍が敗走した後、取り残された開拓団を無事、日本に帰国させた豪胆な人物だった。 戦後、イチゴ…
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「四百三十円の神様」加藤元著
牛丼屋のバイトの岩田は、西崎の代わりにシフトに入った。すると派手な女が入ってきて「西崎、いるでしょう?」。西崎が彼女の財布を持っていってしまったため、昨日から何も食べていないと言う。テーブル席で日本…
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「北高野球部 学生監督ガイ」本田 有明著
交通事故でケガをして野球部をやめた朝日奈凱はバッテリーを組んでいた蔵本大也に、野球部の監督になれと言われた。天堂北高の野球部は甲子園の強豪校だったが、不祥事が重なり、校長から県大会でベスト4に入らな…
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「世界幸福度ランキング上位13ヵ国を旅してわかったこと」マイケ・ファン・デン・ボーム著 畔上司訳
ドイツ生まれの著者は、OECDの報告書「幸福度の測定」で、34カ国中ドイツが下位なのが気になった。そこで上位13カ国へ調査の旅に。 幸福度世界第3位のアイスランドは、2008年の世界金融危機…
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「『正しさ』にふりまわされないコツ」和田秀樹著
一つのルートしか示さないカーナビに頼っていると、事故で道路が封鎖されていたら立ち往生してしまう。それと同じで、「いい大学を出て、いい会社に入る」という〈正しい〉人生のプロセスしか持たないと挫折したと…
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「実践・論語塾」安岡定子著
「人にして遠き慮り無ければ、必ず近き憂い有り(もし遠い先まで見通す深い考えがなかったら、必ず足元から思いがけない災いが起こってしまうものだ)」 新入社員は研修や毎日の業務に追われて入社前の意気…
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「恋するハンバーグ」山口恵以子著
佃島の商店街の一角にある〈はじめ食堂〉は、父がやっていた寿司屋を受け継いだ孝蔵が昭和40年に始めた洋食屋。帝都ホテルのメーンレストランの副料理長を務めていたので腕は確かだ。ある日、くたびれたジャンパ…
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「ラヴィアンローズ」村山由佳著
藍田咲季子は祖父の残した和風庭園をローズガーデンに造り替えて、夫の道彦と幸せに暮らしていた。趣味で始めたフラワーアレンジメント教室も好評で、大手出版社からムック本も出した。2冊目の本に取りかかったこ…
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「人工知能が金融を支配する日」櫻井豊著
人工知能が囲碁のトッププロを破った事件は社会に衝撃を与えたが、こういう技術進歩の影響を一番受けるのが金融業界だ。金融市場は既にロボ・トレーダーの独壇場になりつつある。ところが日本の金融機関は、ヘッジ…
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「カオルちゃーん!!」中場利一著
岸和田に君臨する制御不能な男、カオルちゃん。よく当たるという評判の「占いの館」に行ったら、前世は見えないが来世は「小麦粉」と言われ、占いババアを天井を突き破るくらい蹴り上げた。 そのカオルち…
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「漂うままに島に着き」内澤旬子著
がんのホルモン療法の副作用がきっかけで狭い場所や騒音が苦手になった著者は考えた。やっぱり東京を出よう。小豆島にある出版社からイラストの依頼があり、知人の装丁家が小豆島に移転することもあって、遊びに行…
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「スタフ」道尾秀介著
駐車場で移動デリをしている掛川夏都の店に、おにぎりを買ってまた5分後に同じものを買いにくる男がいた。ある日、その男は保健所の者だと名乗って、夏都の携帯電話を奪おうとした。男に連れられていったマンショ…
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「買っていい一流マンション ダメな三流マンション」碓井民朗著
一流と三流を判断するためには、構造の基本を知ることが必要。一般には鉄筋コンクリート造り、超高層なら鉄骨造りなどがあるが、上階と下階で構造が異なると、継ぎ目の部分が弱くなる。 また、室内の床と…
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「ドキュメント『みなさまのNHK』」津田正夫著
2015年の安保法審議の際、憲法学者が出した安保法案の廃棄を求める声明、SEALDsのデモなどを、民放では報道されたのにNHKは伝えなかった。 NHK自身が行った憲法学者へのアンケートでも4…
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「人は皮膚から癒される」山口創著
人は他人に肌に触れてもらうことで、病気や対人ストレスが改善する。英国赤十字社が開発したセラピューティック・ケアの施術者が初対面の人に肩と背中を30分間なでたりこねたりするケアを行った。その後、絆をつ…
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「青藍の峠」犬飼六岐著
蘭学者・緒方洪庵の適塾に、長野村から弥吉という若者がやってきた。元塾生・吉井の紹介で入門するつもりだったのに、適塾が吉井に依頼したのは下男の後釜だという。 洪庵は留守だったので、しかたなく下…
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「私が失敗した理由は」真梨幸子著
落合美緒は死産、夫の離職などが続いてうつ状態。だが、パート仲間のムラカミがある本を話題にしたことから突然〈ときめき〉を取り戻す。ムラカミは、この本に書かれている主婦が夫の浮気相手を焼き殺した事件は、…