「法廷占拠爆弾2」呉勝浩著

公開日: 更新日:

「法廷占拠爆弾2」呉勝浩著

 東京地裁の104号法廷で、爆弾事件の被告である、住所不定の無職、自称スズキタゴサクの裁判が始まった。被害者の遺族だろうか、傍聴席の最後列には骨箱らしきものを抱えた男が座っている。

 スズキが、どうせ死刑になるのだからと、いい加減な答弁をしていると、傍聴席から声が飛んだ。「異議あり」。被害者遺族が座る最後列の席で、男が黒い拳銃を手にして立っていた。天井に向けて1発撃つと、男は被害者遺族の柴咲奏多と名乗った。日本には死刑制度があるのに執行されていないと指摘し、1人の死刑執行につき、1人の人質を解放する、まず午後2時に死刑を執行せよと要求した。

 警察とテロリストの戦いを描くミステリー。

(講談社 2200円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る