「海を破る者」今村翔吾著

公開日: 更新日:

「海を破る者」今村翔吾著

 伊予の名門である河野家は一族の内紛のため没落していた。一遍上人は河野一族のひとりだったが、その争いに絶望して僧となり、修行の旅に出る。河野家の当主、六郎通有(みちあり)は、仇敵である一遍と密かに会っていた。

 4年前、一遍が伊予を出た頃、元が日本を襲撃した。そのときは運よく野分(のわき)に助けられてなんとか撃退したのだが、まだ元は諦めていない。再び使者を送ってきたが、幕府は彼らを斬首した。六郎は蒙古帝国がすべての国を征服すれば、戦は絶えるではないかと、ふと考えた。だが、いずれは軋轢が生じてまた戦が始まると一遍は言う。

 一族をまとめて元寇に立ち向かおうとした武将を描く歴史小説。 (文藝春秋 2200円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意