「数字まみれ」ミカエル・ダレーン、ヘルゲ・トルビョルンセン著 西田美緒子訳

公開日: 更新日:

「数字まみれ」ミカエル・ダレーン、ヘルゲ・トルビョルンセン著 西田美緒子訳

 数字は有意義で、理性的で、客観的なように見える。だが、数字は人びとを誤った方向に誘導し、対立させ、命令する悪魔なのだ。

 アメリカではティーンエージャーの自殺者の多くは、ソーシャルメディアで「いいね」やフォロワー数が少ないことが自殺の一因になっている。個人の人気と価値を過度に数値化してしまうことで、心理的、社会的メカニズムをいっそう強化する可能性がある。「いいね」はソーシャルメディア依存症を生み、脳にギャンブル同様の影響を与える。客観的に見える数字は、実は主観的要因に影響されるのだ。

 経済学者と心理学者が、「過剰な数値化」により数字に操られる危険性を指摘する。

(東洋経済新報社 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か