「今すぐ逃げて!」金藤純子著

公開日: 更新日:

「今すぐ逃げて!」金藤純子著

 2024年元日に能登半島地震が発生したとき、NHKのアナウンサーは「今すぐ避難!」と叫んだ。それが現地の人たちの避難行動につながった。これは人間のもつ「正常性バイアス」を打ち破るためだ。

 倉敷市在住の著者は、18年の西日本豪雨のとき、飼い犬を連れて避難所に行くことはせずに、実家の両親と飼い犬を2階建ての自宅アパートに呼び寄せた。水は2階のテーブル下まで達し、車で避難したが道路は封鎖されており、なんとか4階建ての病院に避難した。実家の所在地は何回も水害に遭った地だと判明したが、両親はそこに帰りたいと言う。

 防災の研究者が、自然災害の被害者の心理や行動を検証する。

(プレジデント社 2200円)


【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「U18代表に選ぶべきか、否か」…甲子園大会の裏で最後までモメた“あの投手”の処遇

  2. 2

    コカ・コーラ自販機事業に立ちはだかる前途多難…巨額減損処理で赤字転落

  3. 3

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  4. 4

    参政党・神谷宗幣代表 にじむ旧統一教会への共鳴…「文化的マルクス主義」に強いこだわり

  5. 5

    山﨑賢人&広瀬すず破局の真偽…半同棲で仕事に支障が出始めた超人気俳優2人の「決断」とは

  1. 6

    ご都合主義!もどきの社会派や復讐劇はうんざり…本物のヒューマンドラマが見たい

  2. 7

    「石破続投」濃厚で党内政局は形勢逆転…そしてこれから始まる“逆襲劇”

  3. 8

    福山雅治「フジ不適切会合」参加で掘り起こされた吉高由里子への“完全アウト”なセクハラ発言

  4. 9

    巨人・坂本勇人に迫る「引退」の足音…“外様”の田中将大は起死回生、来季へ延命か

  5. 10

    自民保守派が“石破おろし”で分裂状態…次期党総裁「コバホークだ」「いや高市だ」で足並み揃わず