保阪正康 日本史縦横無尽
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シリーズ「占領下の日本社会」(123)「反東條」への見せしめ…「懲罰召集」の非道が罪なき文官を巻き添えにした
前回に続き、「懲罰召集」の実態を語っていく。逓信省工務局長の松前重義は、当時もう42歳になっていた。勅任官として兵役などは免除されている立場にありながら、二等兵として召集するという暴挙。そればかりか…
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シリーズ「占領下の日本社会」(122)「懲罰召集」という名の死刑宣告 松前重義は二等兵として激戦地へ送られた
太平洋戦争の敗戦と、アメリカを中心とする連合国による占領支配。こうした期間を通じてこの国は「戦後民主主義(アメリカン・デモクラシー)」を新たな規範として受け入れていった。当時、戦前・戦時下の歪んだ戦…
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シリーズ「占領下の日本社会」(121)中野正剛自決の深層──要人たちはなぜ東條英機に屈していったのか
その軍官僚の証言を以下に紹介する。彼が「極秘だ」と言って伝えてくれた内容である。私もこれまでこうした事実は書かずにきた。 「その要人はだね、自分の身内や縁戚など3人の人物を軍事機構に召集されな…
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シリーズ「占領下の日本社会」(120)戦後になっても元軍人たちが軍事機構を正面から批判しきれなかった不可解さ
太平洋戦争下の戦争指導について、もう少し具体例を語っておこう。こうした話は、占領下の日本社会で密かに語られていたのだが、連合国側に知られるのは恥だとして、旧軍の軍官僚は、ひそひそ話としてとどめたり、…
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シリーズ「占領下の日本社会」(119)不都合な真実には耳を塞ぎ、組織を崩壊させていった東條英機の軽薄さ
東條英機やその系列の人脈に嫌われた軍人は、太平洋戦争下では主流にはなれなかった。その多くが、戦地に出されていたのである。 省部にいながら、東條のような戦争観に追随できないという者たちは、時に…
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シリーズ「占領下の日本社会」(118)戦時下の東條人事の酷さ、上司に逆らう軍人は意図的に激戦地に送られていった
東條英機の「二枚舌」による戦時指導は、その人事異動に徹底して表れたのだが、このことを以下に詳述していきたい。そうした史実は、当然ながら表向きにはわからない。戦後になって、いわば呪縛が解けた軍官僚が次…
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シリーズ「占領下の日本社会」(117)「人事異動」を武器にした東條英機は、恐怖政治で異論を封じた
東條英機首相兼陸相が戦時指導を進めるにあたって、意図的に行っていたのは「人事異動」であった。この実態について、直接に私に証言してくれたのは、長年、首相秘書官を務めた赤松貞雄であった。 赤松は…
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シリーズ「占領下の日本社会」(116)東條英機を「汚れ役」にした誤算、政治指導者たちの楽観が招いた戦争の長期化
「東條英機のような男に戦争政策を担わせるのがいいのだ」──。これが当時の政治指導者や、軍内での戦争政策に加担するのを是としないグループの密かな意見であった。むろん、これは実際の戦争に入っても、社会の政…
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シリーズ「占領下の日本社会」(115)なぜ「村役場の係長」程度の男が首相に選ばれ、軍事指導者となったのか
東條英機内閣は、真剣に戦争政策を「白紙還元」し、対米英戦の中止と日中戦争の停戦へと持っていくべきではなかったか。歴史的にはそのような疑問が残る。 しかし現実には、東條内閣は白紙還元のポーズで…
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シリーズ「占領下の日本社会」(114)天皇を無視した東條英機たちの暴走、ハル・ノート開戦説という「神話」
太平洋戦争の開戦に至るプロセスを見るに、あえて歴史的に確認しておかなければならないことがある。占領期の4局面で明かされた史実を検証すれば、私たちには容易に理解できることがあるのだ。この4局面にAグル…
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シリーズ「占領下の日本社会」(113)やはり、「昭和の戦争」を全面的に肯定していた人々はわずかしかいないのである
いささか結論めいた内容を書くが、昭和の戦争期(満州事変から太平洋戦争の終結まで)には、この国の戦争が「理にかなっている」と確信していた人たちは、日本国内では決して多くはなかったのではないか。私は、こ…
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シリーズ「占領下の日本社会」(112)GHQ検閲下で旧軍人たちの「本音」はどこに宿ったのだろうか
こうして見てくると、アメリカを中心とする連合国の占領支配を受けた6年8カ月の間、旧軍人や軍属、学徒兵らが体験手記や証言を残した背景には、次の4つの局面があったと言えるだろう。 1、東京裁判や各…
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シリーズ「占領下の日本社会」(111)「Cグループ」は戦争の虚しさを我々に教えてくれる書簡を遺した
前回紹介した石井秋穂のような旧軍の軍官僚たちをA、Bとは異なる「Cグループ」と名づけることにしよう。このグループは、戦後すぐに自らの体験をきちんと書き残している。その筆調には、誰を責めるとか誰に責任…
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シリーズ「占領下の日本社会」(110)石井秋穂は真夏でも扇風機を回さずに正座を崩さず証言をしたのだった
占領期に発表された旧軍人の手記や証言の中には、ひたすら弁明や自己保身に終始したものが少なくない。それらがどのような内容であったかを確認した上で、私たち次代の者が学ぶべき教訓を考えていきたい。 …
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シリーズ「占領下の日本社会」(109)田中隆吉の怒りに満ちた告発が暴く、東條内閣「3つの人格的歪み」
昭和陸軍を俯瞰した時に、私たちはいくつかの欠陥や錯誤は容易に指摘できる。だが、そのマイナス状況がいかなる形で現出したのかこそが、問われなければならない。 アメリカを中心とする連合国の占領支配…
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シリーズ「占領下の日本社会」(108)「特攻」「玉砕」…無謀な戦術を「日本精神の発露」と評価する前に、我々がなすべきこと
私の分析に基づいて、Aグループ(自省する軍人)とBグループ(自省しない軍人)との相違点を箇条書きにしてみよう。おおむね、以下のように言えるのではないだろうか。 1、自省するグループ「A」は、戦…
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シリーズ「占領下の日本社会」(107)東條英機を筆頭とする軍人グループに命を狙われていた田中隆吉
前回指摘したように、旧軍には欠点を自省するタイプ「Aグループ」と、まったく自省しないタイプ「Bグループ」に分けられ、そこには大きな差があった。特に日中戦争、太平洋戦争と続いていく戦争の時代に両者の差…
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シリーズ「占領下の日本社会」(106)東條英機系列の軍人たちによる歴史書、服部卓四郎「大東亜戦争全史」を疑う
今回取り上げる書は「大東亜戦争全史」(服部卓四郎著)である。これは言ってみれば服部機関が集めた大本営参謀にとって都合の良い戦史である。自分たちに都合の悪い史実や解釈については全く触れていない。いわば…
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シリーズ「占領下の日本社会」(105)「売国奴」と呼ばれたエリートたち…「服部機関」とウイロビーの蜜月
前回の続きになるが、旧日本軍に対する反省を一切持たない軍人グループも、実際には少なくなかった。その多くは、戦時下で権力を握って戦争指導を行い、戦後は巧みに戦犯追及の網から逃れたようなグループ、あるい…
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シリーズ「占領下の日本社会」(104)昭和の軍人たちの遺言「日本を亡ぼすものは日本である」
田中隆吉を論じる中で、これまで2人の軍人による次世代への忠告を紹介してきた。山下奉文の「次世代は旧軍を徹底して検証せよ」という遺言、そして大本営情報部の堀栄三の「日本はウサギの耳になれ」という言葉は…
