著者のコラム一覧
船山基紀編曲家

1951年、東京都生まれ。編曲家。デビュー作は中島みゆき「アザミ嬢のララバイ」。昨年死去した作曲家・筒美京平と組んだ作品が一番多く、沢田研二、渡辺真知子、田原俊彦ら数々のヒットを飛ばした。昨年12月に編曲を手がけた作品を収録した「船山基紀 サウンド・ストーリー」(ソニー・ミュージックダイレクト、CD4枚組72曲)をリリース。

柏原芳恵「ト・レ・モ・ロ」は筒美京平先生に言われて…

公開日: 更新日:

 柏原芳恵さんのヒット曲「ト・レ・モ・ロ」(1984年)は思い出深い曲だったので、制作過程のことはよく覚えています。

■シンセサイザーを学びたくて渡米

 82年に僕は渡米しました。新しもの好きだった僕はシンセサイザーによる音楽、つまりコンピューターミュージックを学びたいという思いがあったからです。そして84年に帰国後、念願だったフェアライトCMIを手に入れました。1台1500万円もする高価なものだったんですよ。ところが、性能はというと今のコンピューターの100分の1くらいしかありませんでした。

 音楽の制作現場では、人間が楽器を弾いて音作りをしていた時代です。そこに変化が生まれたのは80年代にYMOが出てきて、テクノミュージックが注目されるようになってからです。コンピューターを使ったいわゆる打ち込みサウンドの音楽がだんだん作られるようになりました。それでも、まだまだ一般的ではなく、シンセサイザーはプロのアーティストの中でも、ごく一部の人たちだけが使っているような時代でした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発