著者インタビュー
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「骨が語る日本人の歴史」片山一道氏
縄文人は阿部寛のように体毛が多く、大きな目の濃い顔立ち、対照的に、弥生人はひげが少なく目は切れ長ののっぺりした樋口可南子のような顔。 酒の席などで、自分の顔は縄文系か弥生系かと盛り上がった経…
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「沈みゆく大国アメリカ〈逃げ切れ!日本の医療〉」堤未果氏
「アメリカで長く取材してきましたが、父の入院で初めて日本の医療に向き合い、日本の国民皆保険のすばらしさに気づかされました。健康保険証1枚あれば、いつでもどこでも、少ない自己負担分で医療を受けられます。…
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「禁忌-taboo-」浜田文人氏
女性専門の人材派遣会社SLNの調査員である星村真一は、築地署の保安係に所属していた元刑事。ある日、銀座のクラブに派遣した大西礼子というホステスが自殺を図った。クラブ側は精神を病んだ女性を派遣したとS…
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「出生前診断」河合蘭氏
出生前診断とは、妊娠中の胎児に病気や障害があるか調べる検査のこと。 「通常の妊婦健診で行われる超音波検査も出生前診断のひとつです。胎児に病気が見つかったら、出産後すぐに投薬や手術ができる分娩施…
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「葬送の仕事師たち」井上理津子氏
葬儀社社員、納棺師、遺体復元師、エンバーマー、火葬場職員ら、自らを語ることがあまりなかった職種の人たちに、仕事ぶりと「死」への思いを聞いたノンフィクションだ。 「2008年に両親を亡くしたんで…
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「中間層消滅」駒村康平氏
フランスの経済学者ピケティも指摘したように、今、富の集中による所得格差が世界中で問題になっている。日本もその例外ではない。 「たとえば、高所得者の給料が100万円から200万円になり、低所得者…
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「主夫になってはじめてわかった主婦のこと」中村シュフ氏
お笑い芸人が、フルタイムで働く妻と結婚。主夫になって足かけ5年の発見を記したのが本書だ。 「ぼくには、迷ったら面白いほうに進むという行動原理があるみたいです。付き合っていた彼女から『家庭に入っ…
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「それを愛とは呼ばず」桜木柴乃氏
2013年10月から本紙で連載、全国16紙に配信された「それを愛とは呼ばず」が満を持して単行本化された。直木賞受賞後第1作にして著者初の新聞連載、舞台も新潟と、初めてずくめの小説である。 「新…
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「無着色の方が、かえって添加物を使っていることがあるんです」
スーパーに2種類のたらこが並んでいたとする。一方は、“無着色”というシールが貼られた薄い色のたらこ。もう一方は、いかにも鮮やかな赤々としたたらこだ。あなたは、どちらを購入するだろうか。 「恐ら…
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「親子共依存」尾木直樹氏
大人になった娘や息子と一緒に買い物や旅行に行く仲良し親子が増えている。だが、これはほほ笑ましい光景では決してない。〈親子共依存〉というビョーキなのだ。この現象に警告を発する衝撃の書だ。 「今、…
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「神学の思考」佐藤優氏
タイトルの「神学」とは、キリスト教のことを指す。その神学が内包する思想は、究極の実用、生きていくために大きな助けになるという。 「今、キリスト教徒は全世界に21億人おり、キリスト教の思想や発想…
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「境界の民」安田峰俊氏
ファッションも話し方も、日本の普通のかわいい女子学生に見えるハウさん。彼女の父は1980年にベトナムから難民船で日本に来た。美香さんは父が日本人、母が中国人で日本国籍。日本の公立校と中華学校に学んだ…
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「板東英二の生前葬」板東英二氏
「終活」という言葉が盛んに取り沙汰され、人生の終わりをどう迎えるかは誰でも考えること。その場合、死を考え、遺言を残すというのがもっとも一般的で、生前葬は聞き慣れない。バラエティー番組などで活躍する著者…
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「若者はなぜ『決めつける』のか」長山靖生氏
「どうせ、変わらない」「僕らの世代は損をしている」――。若者のそんなネガティブな言動の背景には、理由があると著者はいう。 「どの世代も、いろいろな“決めつけ”をするものです。なかでも、ゆとり世代…
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「犬たちの明治維新 ポチの誕生」仁科邦男氏
吉田松陰の黒船密航を阻んだ者。ペリー艦隊が帰国時に乗船させた者。西南戦争で西郷隆盛と共に出陣した者。これ、すべて人ではなく“犬”である。幕末・明治維新をテーマにした本は無数にあるが、犬を切り口に丹念…
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「日本の『運命』について語ろう」浅田次郎氏
「ぼくらの世代以降は、歴史を正しく教わっていません。近現代は授業でやらなかったし、最近は高校の日本史が選択科目になっている。従軍慰安婦も靖国神社も、何のことかわからない人が多くなってしまいました。でも…
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「透明カメレオン」道尾秀介氏
ラジオのパーソナリティーの恭太郎が行きつけのバーで飲んでいた時、びしょ濡れの美女、恵が飛び込んできて、「コースター」とつぶやいた。だが、常連客の百花は「殺した、って言ったんじゃないのかな」。恵の、ウ…
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「インターネット・ゲーム依存症」岡田尊司氏
スマートフォンの普及によって、どこでもインターネットゲーム(ネトゲ)ができるようになり、ラインやフェイスブックも頻繁にチェックするので、子どもたちの寝床は不夜城になった。 「いま日本で起きてい…
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「反<絆>論」中島義道氏
東日本大震災直後から、<絆>という言葉は特権的地位を獲得し、多くの日本人が<絆>の旗印のもと、“被災者のために行動を起こしたい”と考えた。しかし、哲学者である著者は、この風潮に疑問を投げかける。 …
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「ブルース」桜木紫乃氏
物語は、落ちぶれた社長夫人が目に留めた新聞の訃報記事、「影山グループ代表・影山博人(享年52歳)」から始まる。著者には珍しく、男が主人公だ。 「私が描く男は、女々しくてだらしない男ばかりと言わ…