「無着色の方が、かえって添加物を使っていることがあるんです」

公開日: 更新日:

「食品表示の罠」山中裕美氏

 スーパーに2種類のたらこが並んでいたとする。一方は、“無着色”というシールが貼られた薄い色のたらこ。もう一方は、いかにも鮮やかな赤々としたたらこだ。あなたは、どちらを購入するだろうか。

「恐らく無着色というだけで、“食品添加物が入っていなくて、健康面にも配慮されていて、安全だ”と感じるのではないでしょうか。しかし、食品表示をきちんと読んでみると、それは違う場合があります。たらこは変色が早く、時間が経つととても食欲が湧かない色になってしまいます。しかし、着色のたらこは色でごまかせる。では、無着色のたらこはどうでしょう。実は、よりたくさんの添加物を使い、変色を食い止めている場合があるのです」

 本書は、料理研究家の著者が、本紙で連載していた「誰も知らない 食品表示ホントの意味」の一部を書籍化したもの。食品表示への関心を高め、賢い消費者になるためのヒントがつづられている。

「無着色のたらこの食品表示を見てみると、確かに合成着色料は書かれていませんが、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸ナトリウム)などの表示が確認できるはずです。メーカーにより数や種類はさまざまですが、表示欄にはしっかりと記入されています。売る側のイメージ戦略に乗せられることなく、表示を確認し、自分で考えて取捨選択するべきです」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー