今日の新刊
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「空から降ってきた男」小倉孝保著
2012年9月9日にロンドンの路上で発見された死体は、アンゴラ発ヒースロー行きBA機の機体から墜落したと思われた。主脚格納部に潜んで密航しようとした男はモザンビーク出身のジョゼ・マタダ26歳。彼の身…
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「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」大高宏雄著
女優は脱ぐもの――かつて映画に出演するということは濡れ場を演じるとイコールだった。 古くは田中絹代、京マチ子、若尾文子、加賀まりこに至るまで、そうそうたる女優が妖艶な姿をカメラの前でさらした…
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「頭がいい人、悪い人の老後習慣」保坂隆著
家計のことは奥さんに任せている人は多いが、奥さんが入院したりすると、家にある銀行通帳の届け出印がどれなのか分からなくて困る、ということはよくある。いざという時に備えて、通帳とハンコの整理はもちろん、…
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「数学者たちの楽園」サイモン・シン著 青木薫訳
アメリカでナンバーワンの人気テレビアニメ番組「ザ・シンプソンズ」は、ストーリーの中に数学ネタをしのびこませてある。 実はこのアニメは数学オタクの脚本家によって支えられているのだ。その一人、ア…
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「彼方への忘れもの」小嵐九八郎著
新潟の高校生・大瀬良騏一は、憧れていた友人青木の姉・芙美子が東京に養女に行ったことを知った。高校時代は1年間に27人からラブレターをもらい、採点してゴミ箱に捨てたというすごいお姉さんだ。 騏…
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「外骨 戦中日記」吉野孝雄著
明治から昭和にかけて活躍した反骨のジャーナリスト・宮武外骨は、晩年に言論活動をほとんど停止していた空白の5年間がある。太平洋戦争の時期にも重なるその当時、外骨が何を考え、何を思い、どのように生きてい…
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「オレンジシルク」神田茜著
地元の信用金庫に勤める印子は30歳。自分と同類で恋愛経験がないはずだったキヨミと、カフェで知り合いの結婚式の話をしていたとき、キヨミの携帯にトノサマガエルみたいな着信音が。彼氏からの電話だと聞いて、…
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「江戸前魚食大全」冨岡一成著
日本では、魚を煮る、焼く、干す、蒸す、いぶす、発酵させると、多様な食べ方をしているが、それは保存や輸送が難しくてなかなか魚が食べられなかったからだ。そこで塩漬けや干物にするなどの工夫をしたのである。…
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「中学3年分を一気に学べる 社会科の教科書」浜田経雄著
在日韓国・朝鮮人に対するヘイトスピーチが社会問題化しているが、これを取り締まれないのは、憲法第21条で〈言論の自由〉が保障されているからだ。一方、彼らを「差別主義者だ」と糾弾することも認められている…
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「ギケイキ」町田康著
鞍馬寺から出奔して元服した九郎義経は、太公望が著した兵法書「六韜(りくとう)」を鬼一法眼という僧がもっていることを知り、色仕掛けでその娘をだまして、その書を書写する。 五条天神で刀狩りをして…
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「計画感染」大原省吾著
新庄直人はタイの河原で記憶を失った状態で覚醒した。タイ人少女の協力で羽田行きの726便に搭乗するが、機内で突然、未知のインフルエンザを発症する乗客が続出する。実は、五島列島の小島で、同一と思われるイ…
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「プレイガイドジャーナルへの道」村元武著
月刊「フォークリポート」で、わいせつ図画販売容疑で警察に踏み込まれた責任を取って、著者は退職した。その後、早稲田小劇場の公演のプロデュースなどをしていたが、その仲間で、休刊していたサブカルチャーやア…
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「ダークマターと恐竜絶滅」リサ・ランドール著 向山信治監訳 塩原通緒訳
宇宙には、重力を通じて相互作用しているが、光を放出も吸収もしないため見ることができない〈ダークマター〉と呼ばれる物質がある。6600万年前、地球に彗星が衝突して恐竜が絶滅したといわれているが、それを…
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「曹操の人望力」加来耕三著
魏の始祖となった曹操は、矮小化された像が伝わっているが、実は諸葛孔明、関羽と並ぶ「三国志」のベストスリーの一人である。低い出自の曹操が中国大陸の3分の2をたった24年で制圧できたのは、卓越した〈人望…
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「映画『高村光太郎』を提案します」福井次郎著
彫刻家、詩人の高村光太郎は、妻の智恵子をうたった詩集「智恵子抄」で知られ、2回映画化されているが、光太郎個人を映画化したものはない。光太郎には智恵子との関係、戦争詩を書いたことを懺悔した転向問題など…
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「北の男 第一部激流篇」塩澤幸登著
炭鉱の町、夕張に生まれた小柳昌之は海外に羽ばたける仕事に憧れて、上京。3年の浪人生活を経て慶応大学に入学し、アイスクリームの製造販売をしているフタバ食品でアルバイトを始めた。 売れ行きの落ち…
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「忍者の歴史」山田雄司著
忍者というと伊賀、甲賀が有名だが、江戸時代、毎夜、山奥に入って修行を積み、忍びの術を習得した人は各地にいた。忍びの術は一子相伝だったが、実子がないときは養子に伝えたり、それ以外にも求める人があれば伝…
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「一度は行ってみたい人の『国会前』練習帳」白井健著
2015年の夏は歴史に残る夏だった。安保法案に反対して高校生が渋谷で大規模なデモを行い、SEALDsメンバーや大人がその後に続いた。60年安保、70年安保闘争と違うのは、人々が団体、組織ではなく個人…
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「激闘! 闇の帝王安藤昇」大下英治著
渋谷で三本杉一家と対立していた暴力団・安藤組組長安藤昇は、話し合いの場で射殺された組員の西原の葬儀で、西原の老母が泣き崩れるのを見て解散を決意した。解散後、安藤が書いていた自伝に目を留めた映画製作会…
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「 亡者たちの切り札」藤田宜永著
修理を依頼されたマスタングのテストランをしていた氏家豊は、旧友五十嵐の娘・香織が目の前で拉致されたのを見て追跡したが振り切られた。五十嵐にかかってきた脅迫電話から監禁場所を突き止めた氏家は無事、香織…