「『ル・モンド』から世界を読む」 加藤晴久著

公開日: 更新日:

 敗戦60周年の夏、フランスのテレビが、サイパン島陥落の際、米軍が説得工作で多くの日本人を救ったことを紹介した。「ル・モンド」では仏独共同経営のチャンネルが放送したドキュメンタリーを推奨している。

 第1部では、マッカーサーの前で、重光外相と南京大虐殺の責任を問われた梅津参謀総長が降伏文書に調印している。第2部では「戦時の歳月を沈黙の地中に埋めて再建に邁進する日本」を描く。日本人の忘れてはならない歴史を描いたドキュメンタリーをフランス人が見ている。日本のメディアも私たちを啓蒙する責任を果たしてほしいと著者は言う。

 日本ではほとんど報道されない「ル・モンド」の記事を紹介。(藤原書店 3200円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  2. 2

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  3. 3

    佳子さま31歳の誕生日直前に飛び出した“婚約報道” 結婚を巡る「葛藤」の中身

  4. 4

    国分太一「人権救済申し立て」“却下”でテレビ復帰は絶望的に…「松岡のちゃんねる」に一縷の望みも険しすぎる今後

  5. 5

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  1. 6

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  2. 7

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  3. 8

    清原和博 夜の「ご乱行」3連発(00年~05年)…キャンプ中の夜遊び、女遊び、無断外泊は恒例行事だった

  4. 9

    「嵐」紅白出演ナシ&“解散ライブに暗雲”でもビクともしない「余裕のメンバー」はこの人だ!

  5. 10

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢