「ホラ吹きか、ビジョナリーか」分かれ目はどこ? アステリア平野洋一郎氏が説く“非常識な目標”の立て方
「重要なのは最後まで突破して結果を出すこと」
ステーブルコイン事業を手掛けるJPYCの岡部典孝氏も、「結果を出さなかったらホラ吹きだと言われてしまう」と話す。
「途中では階段を一歩ずつ登って、『もう9合目まで来た』と思っても、完全に突破しなければ、世間から見れば何もやっていないのと同じ。最後まで突破して結果を出すことが重要なんです」
一方、多くのスタートアップを支援してきたメジャーセブンス代表の丸尾浩一氏は、「旗」そのものを持たない起業家が少なくないと指摘する。
「『何を目指しているんだ?』と聞いても答えられない人が意外に多い。上場したいのか、M&Aしたいのか。目指すものがなかったら、アドバイスのしようがない」
旗は途中で立て替えてもいい。何度も事業をピボットし、ようやく成功にたどり着く起業家もいる。重要なのは、自分がどこを目指すのかを言葉にすることだ。もっとも、「旗」を立てようとした時に立ちはだかるのが、周囲の常識でもある。出雲氏は、若者が起業を選びにくい理由のひとつに、身近に起業家がいないことや、起業について学ぶ機会の少なさを挙げる。
では、親世代のアドバイスをどう受け止めるべきなのか。出雲氏は「親が間違っているということではない」とした上で、世代によって社会の前提が大きく異なると話す。
例に挙げたのが、新しい技術やサービスが普及するスピードだ。航空会社が5000万人の利用者を獲得するまでには68年、テレビは22年、Twitterは2年。それが『Pokémon GO』ではわずか19日だった。
「『68年の時代』と『19日の時代』では、正しい行動様式が同じであるはずがない」
親世代にとっての「正解」が、そのまま現在の正解になるとは限らないというわけだ。
岡部氏もAIの急速な進歩を挙げ、「これまでの常識が大きく変わろうとしている」と指摘。その上で、自ら起業するだけが選択肢ではないと話した。
「自分で旗を立てて登ってもいいし、誰かが立てた旗のもとに集まってもいい」
旗を立てることは、必ずしも会社をつくることではない。自分は何を目指すのか。まずは目指す山を決め、「旗」を立てる。登り方を考えるのは、それからでも遅くないという。
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