「忙しい」を口癖にする人がわかっていない「時間」の正体

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時間は「時計の中」ではなく「心の中」にある

「忙しくて時間がない」と、口癖のように言う人がいます。仕事で1日に2〜3件の予定が入ったら「忙しい」と感じてしまう一方で、人は旅行中の分刻みの予定は「忙しい」とは言わない。

「忙しさ」とは、「時間」とは、いったい何か。

 今話題の読書インフルエンサーが、「世界中に存在する科学データ」や「世界中の本に教えてもらったこと」をもとに、そんな幻想でしかない「忙しさ」から抜け出すための方法を書いた『忙しさ幻想』(サンマーク出版)より一部抜粋、再構成してお届けする。

  ◇  ◇  ◇

「時間が過ぎるのが早すぎる……」

「もっと時間があればなぁ……」

 私たちは日々、こんなふうに「時間」について考えています。まるで時間という「モノ」が実際に存在し、川のように流れているかのように。しかし、イタリアの理論物理学者カルロ・ロヴェッリは、著書『時間は存在しない』(NHK出版)の中で、驚くべき指摘をしています。

「時間は実在しない。それは人間が作り出した幻想である」

 にわかには信じがたい主張かもしれません。しかし、冷静に考えてみると当たり前の話です。

 例えば、あなたが深い森の中で1人暮らしをしているとします。そこには時計も、カレンダーも、スマートフォンもありません。ただ太陽が昇って沈み、いずれ葉が緑から赤に変わり、また新しい芽が出る。その世界には、「時間」はもちろん、「年月」も「日にち」も存在しません。

 つまり、「時間」は自然界に元々存在したものではなく、人間が社会を作り、共同生活を営むために生み出した「ものさし」なのです。

 このことについて別の角度からも考えてみましょう。

「時間は速度を持って流れている」と私たちは思っています。では、その時間はどれくらいの速さで流れているのでしょうか?この問いに答えようとすると、面白いことに気づきます。時間の「速さ」を測ろうとすると、必ず別の時間が必要になるのです。

 例えば、身長を測る時のことを考えてみましょう。

 世界にたった1人しか人間がいなければ、「背が高い」「背が低い」という概念は存在しません。比べる相手がいないからです。同じように、時間の「速さ」を測ろうとしても、それを測る別の時間の基準が必要になってしまいます。そしてもちろんそんなものは存在しません。

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