介護
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40代でも危険…要介護リスクを上げる「ロコモティブシンドローム」4つの困難を見逃すな
将来、要介護のリスクが高くなる「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」。国内の40代以上のロコモ人口は4660万人と推計され、糖尿病(疑われる人を含む)や高血圧の患者数より多い。「40代以上」が示すように、ロコモは高齢者だけの問題では...
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高齢者の本人確認書類は限られている…マイナンバーカードは作るべき?
金融機関などのお金に絡む手続きは、名義人本人が写真付きの本人確認書類を提示することが大原則。全国銀行協会によると運転免許証、運転経歴証明書、パスポート、マイナンバーカードなどが紹介されている。 働き盛り世代なら問題なく所持し...
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「糖」を過剰に摂取すると物忘れが進むのはなぜか?
認知症の方の中には、ある時期を境に急激に認知機能が低下するケースがあります。 その要因が吸収不良だったと判明するケースは少なくありません。とりわけレビー小体型認知症やパーキンソン病によって発症するパーキンソン病認知症の方は吸...
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介護事業者の倒産急増 〈胸を触る〉〈キスを要求〉…職員の2割がハラスメント被害で人材流出
高齢化で需要が拡大する介護業界の先行きがますます不安になる。 6日、東京商工リサーチが発表した調査で今年1~8月の介護事業者の倒産は前年同期比44.3%増の114件に上り、過去最多ペースとなっていることが判明。物価高やコロナ...
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20年間ひきこもりの60代男性「自宅にだれかを入れるのは怖い」
「人が怖いので、下を見ながら話していただけませんか? あと自宅にだれかを入れるのは怖いので、診療に来ていただける車の中や、うちの庭で診療を受けられませんか」 20年間ひきこもり生活を送りながら、自宅近くのメンタルクリニックに通...
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高齢者施設の見極め…問い合わせ時の応対と現場の雰囲気がカギ
自宅での暮らしが難しくなった親のため、高齢者施設への入所を検討している人は多いだろう。 今はネット検索により簡単に希望する地域の各施設情報が手に入るので、調べれば調べるほど選択肢は増えるはず。ホームページを公開している施設も多く、判...
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認知症の親が不意に泣いたり怒ったりするのはなぜか?
認知症を発症すると、ひどく怒りっぽくなったり、イライラして家族への当たりが強くなることがあります。これは「感情失禁」と呼ばれ、自身の感情表現をコントロールできない状態を指します。 とりわけ脳血管性認知症の方は、脳梗塞や脳卒中...
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自分の意思に基づき自分のペースで…在宅医療の最大のメリット
訪問診療の最大のメリットはなにかといえば、それは患者さんが自らの意思に基づき患者さんのペースで治療が行えるということです。 例えば急に痛みが強くなり痛み止めの麻薬を使用したいと思った場合に、病院ならまず、ナースコールをして看...
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「有料老人ホーム」と「サ高住」…費用と暮らしはどう違う?
前回、高齢者が自宅で暮らせなくなった時の選択肢として、特別養護老人ホームと老人介護保健施設を紹介した。 いずれも要介護認定が必要。公的施設のため各種サービスはありきたりのものになるが、収入が低ければ利用料金が安くなる。逆にそ...
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軽度認知障害から認知症に移行させないためには何をすべきか
軽度認知障害(MCI)とは、健常と認知症の中間に位置するグレーゾーンの段階です。患者数は国内に450万人以上とされ、診断から1年で10%、4年で40%が認知症に移行しています。ただ、すべての人が認知症を発症するとは限らず、適切に対処...
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夫は家にいるのが好きな人…その家で自然体で死んでいければいい
「昨日血液を採ってもらって治療はお任せしますと言いましたが、苦しみをなくすような感じでいいので、改めて延命につながる治療はしない方向でお願いします」 在宅医療を開始してしばらくしたある日、きっぱりと尊厳死の希望を口にしたのは、...
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「自宅で最期を」に固執しすぎると、もしもの時に慌てふためく
高齢者の話題でよく聞かれるのが「自宅で最期を迎えたい」との言葉だ。施設じゃない、病院でもない。家族や友人に囲まれながら好きな場所に暮らし続け、最後まで自分らしさを失いたくない気持ちの表れだ。 子供としては、できるだけその思い...
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41歳の息子を看取る覚悟を決めた母親「本人は受け入れているみたい」
肝硬変を患う41歳男性の患者さんが、両親が住むご実家で先日から在宅医療を開始されています。 肝硬変の原因はさまざまです。日本で多いのはB型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルスが原因のもので、特にC型肝炎ウイルスによる肝硬変は、全体...
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認知症患者の行方不明対策におすすめのグッズやサービスは?
今年7月、警察庁は昨年1年間に報告された認知症やその疑いがある人の行方不明件数は1万9039人で過去最多を記録し、そのうち502人は遺体で発見されたと公表しました。 認知症の方は、ただ外に出たいからではなく、散歩や買い物、あ...
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親の交流関係を知ることが介護にこれほど役立つとは思わなかった
日本は核家族化が進み、1世帯当たりの人数が年々減っている。1980年ごろは平均3人だったのに、2033年には2を割り込むとの予想があるほどだ。夫婦のみ、あるいは独居の高齢者世帯が増え、離れて暮らす子供は親の暮らしぶりを直接確認するこ...
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年金だけで入所できる老人ホームはある? 公的施設を選ぶ
老親が要介護認定を受けて自宅での介護が難しくなると、施設への入居を検討されることでしょう。そこで家族の頭を悩ますのが「費用」の問題です。 厚労省が発表した「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2022年度の厚生年金(...
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「玄関ドアの郵便受けに新聞がたまっている」は重要な情報
新人スタッフが入ると、必ず教えることのひとつが「患者さんの自宅を訪れる際は、さまざまなことに目をむけるように」です。ADL(日常生活動作)のレベルが、生活環境から見て取れるからです。それは時に、言葉のやりとりを上回ることもあります。...
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費用減に役立つ!介護保険負担割合証と介護保険負担限度額認定証
介護関連の公的証書には、介護にまつわる費用の負担額を減らしてくれるものがある。 まずは介護保険負担割合証だ。要介護・要支援認定を受けた人が介護サービスを利用した時、実際にかかった費用のうちどれくらいを負担するかが記されている...
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あんな真っ白なところに行ったら調子悪くなる…90代独居男性は受診を断固拒否
「病院に行きたがらなくて困っています。そちらで診てくれませんか」 7月のある暑い日のことでした。新宿区内にある地域包括支援センターからそんな連絡が我々の診療所に届きました。 連絡をいただきさっそく訪問診療に向かったのは...
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放置れされがちな皮膚疾患 特に高齢者ではQOLに大きな影響が
訪問診療先では寝たきりの患者さんも多いですから、床ずれ(褥瘡=じょくそう)や血流悪化による足の壊死(えし)に対応することは日常的です。また、高齢の方では、足腰の手術などをきっかけに歩き方に癖ができ、各足の指の適度な踏みしめが十分にで...
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認知症の人は暑さを感じにくい…熱中症対策で注意すべきポイントは?
今の時期、在宅介護で気を付けたいのが「熱中症」です。総務省消防庁によると、昨年夏に熱中症で救急搬送された人の数は9万人を超え、そのうち半数以上は65歳以上の高齢者と発表されています。熱中症と聞くと、炎天下でのスポーツなど屋外で発生す...
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「ものにときめいて刺激を受けられるなんて今のうちよ!」83歳の女性患者からのアドバイス
訪問診療の現場ではたびたび人生の先輩方からアドバイスをいただきます。 「私なんてもう切り干し大根みたいになっちゃった! 時間の流れはあっという間よ~。ものにときめいて刺激を受けられるなんて若いうちにしかできないんだから、今を大...
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予後がまるで違う! 回復期リハビリテーション病棟の使い方
要介護状態となった人の原因として上位を占めているのが、脳血管疾患、骨折・転倒、関節疾患。これらの疾患は適切な治療を受けることで社会復帰が期待できる。 ただ、高齢者の場合、いくつかのリスクが付きまとう。長い入院生活による認知症...
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脳の老化を防ぐ食事のポイントは…「AGE」に注意する
先日、2040年における認知症高齢者の数は約584万人、軽度認知障害(MCI)は約613万人にのぼると厚労省の研究班によって公表されました。一度発症すると完治できない認知症は、症状が出る20年前からゆっくりと脳内で進行しているといわ...
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余命1年…家族の希望で本人には末期と悟られないように療養
病気や手術の後などでどの程度で回復するのか、それともしないのかなど、その見通しを指す言葉に「予後」という言葉があります。「予後が良い」といえば順調に回復していくことを意味し、「予後が悪い」場合は、後遺症が残るなど回復が危ぶまれる状態...
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在宅医療は医療界のバーリトゥード…「なんでもあり」が特徴
昭和の後半まで、家族を自宅で看取ることが一般的でした。しかし医療の進歩や医療政策、社会構造の変化などにより、いまや入院先の病院、介護やレクリエーションが充実した施設での看取りが一般的になっています。 しかし2025年の超高齢...
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親の健康保険証、介護保険証、診察券のコピーを手元に置いておく
病気やケガで高齢の親に介護問題が浮上すると子供は病院や役所関連のさまざまな手続きに奔走することになる。それは遠く離れて暮らしているほど大変なのだが、事前に基本的情報を把握しておけば事を進めやすい。 まず推奨したいのは、親の健...
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認知症の人が打っておきたい「ワクチン」の種類は?
認知症が進行するにつれ在宅介護が難しくなると、施設への入居を検討する家族も多いのではないでしょうか。高齢者施設で問題となりやすいのが、感染症のまん延です。 認知症の方が多く入居される施設では、認知機能の低下からマスクの着用や...
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これまでの人生を振り返る…思い出の「棚おろし」のお手伝い
訪問診療をする中で、私たちにとって人生の先輩ともいえる患者さんやご家族の方々から貴重なお話を伺うことがあります。 90代や80代後半の方には、戦時中の記憶をはっきりとお持ちな方が少なくありません。診察の合間に当時の暮らしぶり...
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親の主治医に直接会って子供がチェックすべきこと
持病がある高齢の親が自身の健康状態をいかに把握できているか。今の治療方針はどのようなものなのか。親の主治医に会い、直接確かめる機会を持つことは、超高齢化社会の今、子供がすべきことのひとつだろう。 医学のことなどわからないと躊...