複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業
スージー鈴木が選ぶ1975年レコード大賞②
スージー鈴木が(今さら・勝手に)選ぶ1975年レコード大賞。今回は、作詞賞・作曲賞・編曲賞の3賞を発表したい。
まず「作詞賞」を中島みゆきの「時代」に。この曲を取り上げたときにも書いたが「時代」の歌詞が持っている、とんでもないスケール感はどうだろう。
「まわるまわるよ時代は回る 喜び悲しみくり返し」。私が注目するのは「まわるまわるよ」と言っている主体が誰かということである。この歌詞、まるで地球を見下ろしている神からの視点で書かれているように感じるではないか。
さらに驚くのが、この時点で、中島みゆきはまだ弱冠23歳だということ。さらにさらにびっくりなのが、デビューしたて、セカンドシングルだったということ。驚くべき詩人の登場である。この選考に文句は少ないだろう。
次に「作曲賞」を沢田研二「時の過ぎゆくままに」に。作曲は大野克夫。井上大輔、井上堯之、加瀬邦彦、荒木一郎、都倉俊一らの猛者たちとのコンペを勝ち抜いたメロディーは、フォークブーム、さらには吉田拓郎の手癖を確実に捉えている。大野克夫のアンテナの正確さが生きている。


















