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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

生活保護申請中の患者さんは「100万円」の文言に引き寄せられ…

公開日: 更新日:

 昨今よく言われる「闇バイト」。高齢者を狙った強盗や詐欺のニュースを連日耳にします。

 当院の患者さんでも「詐欺にあった」と診療中に話していた患者さんがいました。その方は新宿区にお住まいで、「今なら100万円返ってくる」との文言に引き寄せられ、コンビニで3万円分のデジタルギフト券を購入。相手の指示通りギフト券の裏面の番号を写真で送った後、相手からの連絡が途絶え、だまされたことに気がついたそうです。

 理解力が低下しているもののまだ一人で外出できる体力がある患者さんでした。そこで魅力的な話に引き寄せられたとのこと。ただこの方は生活保護の申請中で、生活にはあまり余裕はありませんでした。

 患者さんが「終活」の悩みを口に出されることは珍しくありません。都内で家を持つ人は急激に地価が上がり、いつの間にか資産家になっていることから、相続に関するお悩みをよく伺います。 確かに裕福な人もいらっしゃいます。闇バイトに手を染めてしまう若者も、「高齢者=お金を持っていてだましやすい」というイメージを持っていることから、狙われてしまうのではないかと思います。

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