著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

最期の点滴はどうする? 枯れたように…患者さんにとっては楽な旅立ち

公開日: 更新日:

 在宅医療の現場では点滴が必要になることも少なくありません。

 一般に人間の水分量は、成人男性で体重の約60%、子どもでは70~80%といわれています。その水分を患者さんの口から取れていれば問題はありませんが、何らかの理由で口からの摂取が難しくなった場合に点滴が行われます。

 点滴の最大の特徴は、血管から直接投与されるために、速やかに全身に回ることだといえます。

 そしてこの点滴の目的はさまざまです。例えば発熱時。体内の水分量が減少して脱水症状となるのを防ぐために水分補給が必要となりますが、口から水分を取ると嘔吐や下痢を起こしてしまうことがあります。そういう時に点滴が役に立ちます。

 それもただ水分補給をするだけでなく、ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムなどといった筋肉細胞や神経細胞の働きに関わる電解質といわれる成分が含まれた点滴を投与する場合が少なくありません。

 胃や大腸などの消化管の病気を患ったり、手術直後で口から食事を取れなくなった患者さんの場合では、口から栄養を取る代わりに、エネルギー源となる糖質脂質、タンパク質、ミネラル、ビタミンなどの補充を点滴により行います。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも