「われらみな、星の子どもたち」増山実著

公開日: 更新日:

「われらみな、星の子どもたち」増山実著

 星場恵介は両親の故郷である能登半島を震度7の大地震が襲ったことを知る。従姉の菜美子一家は無事だったが、家は壊れてしまった。入院中の父に伝えると、長男である父の代わりに次男である菜美子の父が継いだ実家を心配している。

 実家の蔵に、父の伯父・栄太郎が買ってくれた海洋小説の雑誌があるという。恵介が実家を訪れて、菜美子と蔵に入ってみると、「少年少女譚海」という雑誌が置かれていた。恵介が持ち帰った雑誌を見た父は、懐かしそうに家族の話を始める。栄太郎は船員になって、ニシン粕や醤油を運ぶ仕事をしていた。

 本家の傍系で、田んぼも持たない貧しい家に生まれ、波瀾万丈の人生を送った一族の物語。 (祥伝社 1980円)


【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 2

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  3. 3

    Snow Man目黒蓮と佐久間大介が学んだ城西国際大メディア学部 タレントもセカンドキャリアを考える時代に

  4. 4

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  5. 5

    高市新政権“激ヤバ議員”登用のワケ…閣僚起用報道の片山さつき氏&松島みどり氏は疑惑で大炎上の過去

  1. 6

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  2. 7

    田村亮さんが高知で釣り上げた80センチ台の幻の魚「アカメ」赤く光る目に睨まれ体が震えた

  3. 8

    自維連立が秒読みで「橋下徹大臣」爆誕説が急浮上…維新は閣内協力でも深刻人材難

  4. 9

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  5. 10

    「連合」が自民との連立は認めず…国民民主党・玉木代表に残された「次の一手」