「浮世女房洒落日記」木内昇著

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「浮世女房洒落日記」木内昇著

 神田で小間物屋をやっているお葛(かつ)は、掛け取りもできない亭主とわんぱくな子ども2人と暮らしている。ふと、日々のことをつづってみようと思い立った。

 1月3日、亭主が枕の下から宝船の絵を取り出してビリビリ破いた。その日は朝から客足が絶えなかったが、亭主は「悪夢が、正夢になった」とぼやく。亭主はなるべく働かずに生きていこうとしているのに、店がとてつもなく繁盛する夢を見たらしい。

 店は亭主の遠縁にあたる清さんのおかげでもっている。6月のある日、隣に来た客が、清さんを見て「あれ?」という顔をした。もしかして、清さんに気のある娘の知り合いが、偵察にきたのでは……。

 屋根裏から見つかった日記に描かれた、江戸の下町の物語。 (中央公論新社 1980円)


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