「山手線 『駅名』の謎」小林明著
「山手線 『駅名』の謎」小林明著
「浜松町」は代官兼町名主を務めていた奧住(または奧佐)久右衛門にちなんで「久右衛門町」と呼ばれていたが、何代目かの久右衛門が引退して「権兵衛」が後を継いだ。権兵衛は徳川家康がかつて拠点としていた浜松出身だったことから、「浜松町」と呼ばれるようになった。
「日暮里」は、風光明媚な風景を見ているうちに日が暮れる「日暮らしの里」という風雅な由来があるが、以前は「新堀」だったと考えられる。農業用水などに用いる新しい堀を開墾したことが由来らしい。
ほかに、馬に乗ることを許されない下級武士「御徒(おかち)」の組屋敷があったことから名が付いた「御徒町」など、歴史に基づくエピソードを満載。 (鉄人社 1870円)