がん治療
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被災地でがん治療を受けている患者に必要な対策はいくつもある
能登半島地震の災害で、亡くなられた方、負傷された方、たくさんの被災された方に心からお見舞い申し上げます。 「地震に備える」とは、まず身の安全、火災予防、避難場所の確認等々が考えられますが、東日本大震災、熊本地震の時の教訓が生き...
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膵臓と肺のがん患者に多い質問「なぜ、手術はダメで放射線治療ならいいの?」
初診の患者さんからしばしば受ける質問のひとつに、「『動脈に接しているので手術できません。放射線治療科に行ってください』と言われました。どういうことですか?」があります。質問される患者さんの多くは、膵臓がんや肺がんの患者さんです。 ...
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声をかけられた途端にぶわっと涙が…立花理佐さん直腸がん手術を振り返る
2カ月ぐらい前から急に体調が良くなって、今、すっごく元気なんです。お仕事もやる気になってきたところ。「ビー・バップ(ハイスクール)」の共演者や女子プロレスラーのお友達、歌手仲間たちが引きこもっていた私を根気強く誘ってくれて、外に連れ...
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経済評論家・山崎元さん永眠…食道がんは手術するなら化学放射線療法の後がいい
経済評論家の山崎元さんの命を奪ったのは、食道がんでした。元日に65歳の人生に幕を下ろしたといいます。私は投資をしませんが、山崎さんの金融コラムは楽しく拝読していただけに残念でなりません。 そのコラムなどでがんのことも公表して...
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日進月歩の医学分野について生成AIに質問してみた
おかげさまで新しい年を迎えることができました。昨年は、戦争をしている国に比べたら平穏な日本でしたが、新型コロナ5類移行、夏の平均気温過去最高、沖縄の基地問題など安全と平和、議員の裏金疑惑、旧統一教会と政治、お金と選挙等々が問われ続け...
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膵臓がん公表の森永卓郎さんが仕事継続をアピールした重要性
昨年末にステージ4の膵臓がんであることを公表したのは、独協大教授で経済アナリストの森永卓郎さん(66)です。11月の人間ドックで見つかり、通院しながら抗がん剤治療を受けるそうで、「当面は普通に仕事をします」と元気に語っています。仕事...
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これからは75歳以上のがん医療についてもっと検討しなければならない
がんの予防には、「1次予防」と「2次予防」が考えられています。 1次予防では、予防可能ながんリスク因子である生活習慣(食生活、身体活動、喫煙および受動喫煙等)の改善と、がんを発生させる感染症の対策が考えられます。 生...
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来年4月から新制度スタートの子宮頸がん検診…HPV検査と細胞診の2段構えの意味
女性の命を奪うがんのひとつ、子宮頚がんは、性交渉で感染するヒトパピローマウイルス(HPV)がほとんどの原因です。最近では、闘病中の女優・原千晶さん(49)が、このがんの啓蒙活動に熱心ですから男性も病名はご存じでしょう。 その...
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貝原益軒の「養生訓」を読んだ医師「いかに持続的に実行できるか」
A医師は1カ月ほど前から、お昼近くになると上腹部にきりきりとした痛みがありました。先週、思い切って仕事を休んで、胃と大腸の内視鏡検診を受けました。 内視鏡検査医からは、「胃と十二指腸に赤い糜爛がみられましたが、がんはありませ...
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がん治療計画とはどのようにして作られるのか…キャンサーボードで検討
前回、肺がんを疑われるケースでのスタンダードな診察の流れを説明しました。呼吸器内科あるいは呼吸器外科を受診し、気管支鏡による生検でがんを確定させたうえで、CTなどで病期診断を行うというものです。 本来であればこうした検査を行...
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直腸がん克服の女優・立花理佐さんが復帰…化学放射線療法で進行がん消滅の可能性
「2020年に直腸がんと診断され、腸、子宮、卵巣、膣の摘出手術を受けました」と告白した女優の立花理佐さん(52)がラジオ番組に出演。これまでのつらさやがんを克服した喜びを語ったことが話題です。ステージ3bからの生還は、何よりだと思いま...
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年内に手術をしてほしい…そう希望するがん患者の気持ちは理解できるが
12月に入って、友人のB君から電話があり、こんな相談を受けました。 「知人の36歳になる息子さんが、検診で肺がんと診断されて、しかもリンパ節転移があるらしい。A病院を受診して、検査を行った後、病院の検討会で手術は年明けになると...
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肺がんの患者はどんな検査を行うのか? 生検と病期診断を実施
今回から放射線科医師が医療現場で具体的にどのような仕事をしているのかを紹介しましょう。 放射線治療を受けられる患者さんは最初から放射線治療科を受診するわけではありません。大体は院内のほかの診療科や他院からの紹介で受診すること...
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カシアス内藤さんはボクシング指導のため、がんと共存の道を選んだ「20年たっても元気」
「咽頭がん」になったのは54歳のとき。「このまま何もしなければ余命3カ月」と言われたけれど、治療のおかげで20年たっても元気だね(笑)。手術して取ったわけじゃないから、今でもがんは喉にあって定期的に検査をしている。ずっとうまく共存して...
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食道がん公表のチバユウスケさん他界…飲酒後は唾液中の発がん物質濃度が10倍に
人気ミュージシャンの訃報が相次ぐ中、今度は人気バンドのメンバーが亡くなりました。「THEE MICHELLE GUN ELEPHANT」の元メンバーで、最近は「The Birthday」で活躍していたチバユウスケさんです。公式サイト...
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30年前にボリビアで出会った少年はいまどうしているだろうか
前回に引き続き、30年ほど前にボリビア外科学会に招待されて出席した時のお話です。 ボリビアのサンタクルス市を訪れた際、日本から同行した○○先生と私は空軍基地のようなところに連れていかれ、小型の飛行機に乗せられました。前の席が...
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黒子的な存在だが… 放射線科医師の医師の世界でのポジション
前回もお話ししましたが、医療現場では放射線などを用いた画像診断や治療は欠かせません。そのため欧米では、放射線科医師のことを「ドクターオブドクターズ」と呼びます。 日本では「麻放病」という言葉があります。麻酔科、放射線科、病理...
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三井住友FG太田社長は決算発表欠席から11日後にがんで“ピンピンコロリ”
仕事をやり尽くしての最期だったのでしょう。先月25日にすい臓がんで亡くなった三井住友フィナンシャルグループの太田純社長(享年65)。その後の報道によると、かねて治療を続けていたものの、予定されていた14日の中間決算会見を急きょ欠席し...
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舌がんの切らない治療「選択的動注併用放射線療法」 体験したシェフに聞いた
20~40代という若い世代でも発症する舌がん。進行性の場合、標準治療は舌の半分以上、あるいは全てを切除する「舌(亜)全摘出術」であり、治療後の舌の機能障害が大きな問題となる。一方で、「切らない治療」もある。そのひとつが「選択的動注併...
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人生初の海外学会だったボリビアでただただ白い湖に案内された
ずいぶん前、30年ほど前のことですが、ある大学の某教授から次のような依頼の電話がありました。 「ボリビア外科学会から特別講演を頼まれたのだけれど、他の学会と重なって自分は行けなくなってしまいました。君が行ってくれませんか? い...
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朝潮に続きKANさんも…小腸がんをしっかり見つける検査の手順
心配ないからねー、君の想いが♪ シンガー・ソングライターのKANさん(本名・木村和=きむら・かん、享年61)が急逝され、ニュースなどでピアノのメロディーラインとともに大ヒット曲「愛は勝つ」が流れると、当時を思い出す方もいるでしょう。...
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「治った~」という掛け声とともに患者たちとの体操が始まった
私と同級だったO君は、大学に入学して間もなく休学しました。当時、三浦綾子さんの「氷点」が1000万円懸賞小説に入選し、映画にもなるなど大きな話題となっていて、O君の休学は懸賞小説を書くためではないかというウワサもありました。 ...
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放射線科の医師って何をする人なのか…技師との違いは?
はじめまして。江戸川病院(東京都江戸川区)放射線科部長の黒﨑弘正です。 みなさんのなかには、放射線科の医師というと、2019、21年に放映された人気テレビドラマ「ラジエーションハウス」を思い出す人がいると思います。 ...
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最新のがんマーカーは複数のがんを早期発見できる…名古屋大が発表
がん診断がまた一歩、進化しそうだ。今年9月、血液検査で複数のがんを早期に発見できる可能性が高い「がんマーカー」を発見したと名古屋大学が発表した。これまで使われてきたがんマーカーに比べて精度が高く、無症状の人でもがんを発見できるという...
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X JAPANのHEATHさんは4カ月で急逝…大腸がんステージ4で延命できる可能性
谷村新司さん(享年74)、もんたよしのりさん(享年72)、BUCK-TICKの櫻井敦司さん(享年57)など、人気ミュージシャンの訃報が相次いでいます。 先週は、先月29日に55歳で亡くなったX JAPANのHEATHさんにつ...
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「キノコががんに効く」は過去の歴史…かつて研究した友人の結論
高校で同窓だったB君が、小さな日本料理屋に連れて行ってくれた時のことです。小皿に3個、料理されたキノコがのっていました。私は「友人の田舎の庭にたくさん生えていたのと同じだ。これはきっとニワシメジだね」と言うと、お店の女将さんが、「昨...
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「がんだったとしても何もしない」…妻にそう宣言した知人から電話があった
小さな庭の、細い金網で囲った垣根に、アケビの伸びた枝、葉が絡まって、実が50個ほどなっています。アケビの実は割れ目ができて、皮は青、一部は茶色で、きれいな紫色もあります。実の中は白いゼリー状で、小さな種が無数にあります。このゼリーを...
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免疫チェックポイント阻害薬でがんが消えて5年経過…本人も周囲も驚き、喜んだ
進行したがんでも、手術後再発なく5年を過ぎると、医師からこのような言葉をかけられる場面が多いのではないでしょうか。 「おめでとう。良かったですね。もう、再発することはないと思います」「これまでのように、定期の検査は必要ないでし...
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がん治療と仕事の両立…厚労省プロジェクトへの参加で社長の意識改革を
高齢化が進むいま、がんは避けて通れない病気です。男性は3人に2人、女性は2人に1人ががんになります。そこに定年延長も重なり、現役世代ががんになるケースは少なくありませんが、内閣府の調査は心もとない現実を浮き彫りにしました。 ...
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前立腺がんだった知人が急に亡くなったという知らせが届いた
もう、10年はお会いしていないOさん(75歳・男性)ですが、「半年ほど前に某病院で前立腺がんと診断され、尿道カテーテルを入れて蓄尿の袋を持って通院している」と、ご家族から聞きました。ご自身ではいろいろ大変と思いますが、治療法はさまざ...